■協会が支援「当事者に近い介助犬を」

ご主人に「音」の発信元を伝える
この日は聴導犬の訓練をアシスト。ご主人に「音」の発信元を伝える仕事を教えます。
日高桃樺さん:
「犬の自主性を育てるために、待って、待って、できたら褒めるという訓練が多いので、できたときに、みんなで褒めるとパッと明るくなって、すごくかわいいです。まだ訓練していない犬のスタートに携われるのが一番楽しみ」
実は日高さん、当初、ユーザーとして介助犬を希望しようと協会に連絡を取りました。
しかし、協会が訓練士になる道を提案。日高さんを全面的にバックアップしています。
日本聴導犬協会・有馬もと会長:
「痛みとか悲しみも、皆さん、共感できると思うんです。障害がある方たちが犬を訓練することによって、より当事者に近いような介助犬を育成できるのではないか。日高さん自身の才能を考えたときに、意志の強さを考えたときに、この方の夢を支えさせていただきたいと思ったんです」
■「気持ちが和やかに」心も癒す存在

女性にリモコンを渡す「でん」(2018年)
飯田市の女性:
「でんちゃん、テイク、ありがと」
こちらは、協会で訓練され県内3頭目の介助犬に認定された「でん」。
交通事故のけがで車いすとなった飯田市の女性をサポートしていました。
優しい「でん」は生活の支援だけでなく、女性の心を癒やしてくれる存在になっていました。
飯田市の女性:
「この子のおかげで、気持ちが和やかになりました。この子がいないと生活できない、私のすべてです」
日本聴導犬協会・有馬もと会長:
「社会参加とか自立というのも、もちろん大事なんですけど、幸せな生活や心持ちのお手伝いをできる聴導犬・介助犬を育成したいと思っています。そのためには、人の気持ちが分かるような犬に育てて、自分で考えてユーザーさんを支える犬たちを育成していきたいと思ってます」
■経験を強みに変えて、前へ

今後1年間、訓練や座学に励む
犬への深い愛情を持ち、病気や車いす生活のつらさも理解している日高さん。
今後1年間、訓練や座学に励みます。
日高桃樺さん:
「一番は、自分がこういう状況だからこそ、できる気付きであったり、いつでも気軽に、あの人に相談できるって思ってもらえるような存在になれるように頑張りたい」
自らの病気や生活への不安は尽きません。それでも、経験を強みに変えてユーザーに寄り添える訓練士に―。日高さんは前に進んでいます。
日高桃樺さん:
「助けていただいている分、自分には自分にしかできないこと、それがデメリットであり、私の強みでもあると思うので、そういうところをちゃんと生かせるように、今から頑張っていきたいと思います」

