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「むなしい…」根津八紘院長(83)が引退へ “代理出産”など生殖医療に問題提起を続けるも議論進まず 「諏訪マタニティークリニック」は不妊外来を2027年3月閉鎖

諏訪マタニティークリニック 根津八紘院長

「代理出産」などで生殖医療に問題提起を続けてきた「諏訪マタニティークリニック」が2027年3月、不妊治療の外来を閉鎖することになりました。「少子化と医師の高齢化で決断した」ということです。

■院長が引退発表 不妊外来は閉鎖へ

諏訪マタニティークリニック

諏訪マタニティークリニック 根津八紘院長:
「産婦人科界に関し、問題提起してきた私が仕事を縮小し私自身は引退する」

4月2日、会見を開いた「諏訪マタニティークリニック」の根津八紘院長(83)。2027年3月、自身の引退とともに不妊外来を閉鎖し、分娩や産婦人科の手術の受け付けを2026年12月で終了すると発表しました。

■生殖医療に問題提起

資料

クリニックは1976年、長野県下諏訪町に開院。院長は生殖医療に問題提起を重ねてきました。

1986年に国内で初めて行ったのが、多胎妊娠で子宮内の胎児を減らす「減胎手術」です。40年間で1600件以上を行いました。

1998年には、妻以外の第三者の卵子を使った「非配偶者間体外受精」、2001年には、妊娠・出産が難しい人の代わりに、別の女性が妊娠・出産する「代理出産」の実施を国内で初めて公表しました。

根津八紘院長(83):
「いかに患者さんの悩みに応えていくかと開業した。1人でも2人でも助けるのが人の道だと、医者の道じゃなくて人の道だと思った。対応できることは対応して、少しでも患者のためにお役に立てる医療をやっていくべき」

■出産件数が減少…院長は約8年無給

こうのとり外来

一方、少子化の影響で、ピーク時は年間650件扱った出産が、ここ最近は140件ほどに減少。

病院経営が困難になり、ここ8年ほど、院長は無給状態だったということです。

根津八紘院長(83):
「こんなじいさんが問題提起しながら施設を維持することは、責任を果たせず非常に失礼なことかと」

■「むなしい」法整備の議論進まず

諏訪マタニティークリニック

しかし、問題提起を続けた「減胎手術」や「代理出産」は国内で議論が進まず、今も法整備がされないまま。院長はむなしい気持ちを漏らしました。

根津八紘院長(83):
「国や学会がそれだけの年数が経っているにも関わらず患者さんのためにシステムをつくろうとしてない。前向きな方向を出そうとしないむなしさ(がある)」

不妊治療の担当医師も2027年3月で引退し、通院中の患者についてはニーズに応じて他の病院を紹介するなどサポートするということです。

2027年4月以降は外来の婦人科と小児科のみ継続していくということです。

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