YouTube X Instagram

“令和の回覧板事情” 家に不在、面倒くさい、読まない「回覧板」は時代遅れか…負担軽減へ「デジタル化」進む そもそも自治会に加入しない人が増加 生活スタイルの変化、進む少子高齢化…その「在り方」は

■「デジタル回覧板」住民たちの声は

子犬の迷子を呼びかけた

小堂見区の住民からは、さまざまな声が聞かれました。

小堂見区住民(50代):
「スマホを開いて見られるのはすごくメリット。今年から太鼓の活動を始めて、それを今やっているよと(デジタル回覧で)投稿できれば、みんなに知ってもらい、参加してもらったりすることができると期待している」

スマホにあまり慣れていない高齢者もいますが―。

小堂見区住民(70代):
「最初は不安かなと思ったが、マニュアルもあり、使い方の通りにやれば何とか大丈夫です。みんなよく教えてくれる」

こちらは秋田で暮らす男性。小堂見区に自宅がありアプリを活用しています。今年、帰省した時に―。

60代:
「わが家の愛犬が家を脱走して、探し回っていた時、デジタル回覧板を使えばいいと言われて、子犬の迷子を呼びかけたのは心強かった」

「デジタル回覧板」で情報発信した結果、短時間で犬が見つかったということです。

小堂見区は今後、アプリの機能をさらに拡大し区費などをキャッシュレスで徴収することも検討しています。

茅野市玉川小堂見区・外立一幸区長:
「デジタルは冷たいものというイメージが皆さんの中にあったと思うが、そうではなくて助け合いにもできる。(新しい)つながりもここから生まれてくると思うので、楽しい、みんなのことを考える安全、安心の小堂見区をつくれれば」


■山間部の方がメリット!?

高森町のデジタル回覧板

近年、自治会加入率の低下が全国的に課題となっています。小堂見区も約600世帯が暮らしていますが、現在、加入率は5割程度。「デジタル回覧板」のメリットをPRし、加入者の増加にもつなげたいとしています。

徐々に進む「デジタル回覧板」。

NBSの調べでは県内で中川村や高森町、木曽地域や松本市の一部の区などでも導入したり、検討を始めたりしているということです。長野市など都市部よりも山間部が多くなっています。

県立大の田村教授は「デジタル化」は山間部の方がメリットが大きいのではないかと話します。

県立大(地方自治が専門)・ 田村秀教授:
「地域によって、山間部は車で(回覧板を)運ぶかもしれない。都市部にもメリットあるが、実はもしかすると山間部の方がメリットが大きいのかもしれない。デジタル化を進めていくことが、生活自体がデジタル化しつつ望ましい」

令和の回覧板事情。

生活スタイルの変化、進む少子高齢化。自治会のあり方とともに回覧板も今後どうしていくのかを考える時期に来ているのかもしれません。

  • facebook
  • twitter
  • LINE
長野放送ニュース