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「空き家バンク」担当職員が不正な売買 物件掲載しないまま持ち主だまし転売する契約結んでいたことが発覚 長野・辰野町は刑事告訴など視野

辰野町の会見(11月26日)

長野県辰野町で、「空き家バンク」の担当係長が、物件を掲載しないまま持ち主をだまし、土地と建物を転売する契約を結んでいたことがわかりました。町は刑事告訴なども視野に入れています。

辰野町・武居保男町長:
「誠に申し訳ございませんでした」

11月26日午後に開いた会見で職員の不正行為を陳謝する辰野町の武居保男町長。

問題となったのは、2014年度に始めた「空き家バンク制度」。町が物件を紹介し空き家の有効活用を図るものです。

町によりますと、不正行為を行っていたのは「空き家バンク」の担当係長の40代の男性職員です。

担当係長は、2024年6月、箕輪町の女性が売却を申し出た辰野町内の空き家をサイトに掲載せず、「他のサイトに載せているが、なかなか売れない」などと伝えていました。

今年2月ごろ、「売れないと気の毒だから自分が買ってあげる」と申し出て、3月に150万円で買い取りました。

しかし、わずか9日後に、仕事で知り合った会社に月額5万円で貸し出し、5年後に580万円で売却する契約を結んでいたということです。

8月に「空き家バンクの登録が減っている」などと通報があり、町が調べたところ、今回の取り引きが発覚しました。

町の聞き取りに対し、係長は不正行為を認めましたが、動機などの詳細については話を聞けていないとしています。

辰野町・武居保男町長:
「空き家バンク制度に対する信用と信頼性を傷つけ(所有者に)詐欺的な被害を被らせた。いかなる不祥事も辰野町は見逃さない基本姿勢をもって対処していく不退転の覚悟」

町は11月21日付で係長を自宅待機とし、12月2日に懲戒処分を決定する予定です。

また、町への偽計業務妨害の罪や、元の持ち主への詐欺の罪での刑事告訴や告発を視野に入れています。

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