YouTube X Instagram

通常サイズで700g「オムライス」の名店が復活 ショッピングセンター閉鎖で閉店「心の一部が欠けた」常連客が経営を引き継ぎ1年2カ月ぶりに再開「目標は味は変えず、量も変えず、長く続ける」

「かねき」のオムライス

「オムライスの名店」の復活です。長野県須坂市で長年愛されてきた洋食店「かねき」は営業してきたショッピングセンターの閉鎖を受け2024年秋に閉店しました。店主は引退を考えていましたが、常連客だった男性が経営を引き継ぎ、移転してオープンします。

オムライス

ケチャップライスを炒め、薄焼きの卵で包めば、オムライスの完成。

客:
「おいしい、ばっちり!」

客:
「かねきの味だね、おいしいね」

ボリュームたっぷりの昔ながらのオムライス。須坂市の洋食店「かねき」です。客が口にするのは約1年2カ月ぶり。なじみの味が復活しました。

ショッピングセンター「パルム」の中で営業していた「かねき」

「かねき」は1972年オープン。須坂市のショッピングセンター「パルム」の中で営業してきました。

当初は洋食を広く提供していましたが、親戚から店を引き継いだ2代目の山口さん夫婦が厨房に立ち始めてからはオムライスが人気メニューとなりました。

「かねき」2代目・山口英昭さん:
「ボリュームがあることが高校生に気に入られたというのもあったと思いますけど、お客さんが勝手にオムライスを食べに来るようになっちゃっただけで、自分たちはそんなに意識していないです」

山口英昭さん(64)

しかし、2024年9月、「パルム」が閉鎖。山口さん夫婦も「やり尽くした」と「かねき」を閉じることを決めました。

山口英昭さん(64):
「再オープンするほどお金をかけてやるような年齢ではないのも分かっていたので、一応、踏ん切りはついていた」

ただ、店のSNSには―。

(店のSNS)
「いつも、美味しいボリュームあるオムライスで幸せを感じておりました」「また営業再開されることを期待しつつ」
「かねきさんのオムライス大好きなので再開していただけたら嬉しいです」

再開を望む多くの声が―。

小森広樹さん

閉店から1年余り。再びあのオムライスが作られています。味を受け継ごうと立ち上がったのは小森広樹(43)さん。高校時代から通い詰める常連客です。

小森広樹さん:
「大げさですけど、心の一部が欠けたようなそんな思いはありました。復活するかなと思っていたけど、なかなかそんな動きもなかったもので、それなら私の力で何かできないかなという思いがあって」

小森さんは前の店主・山口さんの了承を得て経営会社を設立。そして10月、須坂市臥竜に新店舗を構えました。グランドオープンは11月27日に決めました。

前店主・山口英昭さん:
「『かねき』のオムライスをまた復活するってことは、すごくありがたく思っています」

  • facebook
  • twitter
  • LINE
長野放送ニュース