
「ナガノ・プリズン」の革スニーカー
長野刑務所で受刑者が作る製品に独自ブランド「NaganoPrison」とロゴが入ったシリーズが登場し人気となっています。受刑者も作業に前向きな姿勢が出ているということです。
■長野刑務所で作る製品が人気

長野刑務所
長野県須坂市の長野刑務所。施設内の工場では平日、受刑者が「刑務作業」を行っています。
この日は、そばがら枕や靴を作るためミシンやアイロンなどの縫製作業に真剣に取り組んでいました。
受刑者の矯正のため行う「刑務作業」。規則正しい生活を送ること、勤労意欲を持たせること、知識や技術を身につけ円滑な社会復帰を目指すことなどが目的です。
長野刑務所では収容されている656人のうち96%の受刑者が携わっています。

「信州矯正展」
今、長野刑務所で作るある製品が人気となっています。
10月4日に行われた「信州矯正展」。タンスに文房具、靴などの革製品、かばんやエプロンなどの布製品も。全国の刑務所で作られた製品2800点が並びました。
客:
「枕を買ってきた。安いし、いいと思う。毎年、ここ3、4年来ています」
受刑者が作った製品は各刑務所や矯正展で販売され、売り上げの一部は犯罪被害者の支援にも充てられています。
■独自ブランド「NaganoPrison」

「ナガノ・プリズン」のスニーカー
ひときわ、人気を集めていたのが「革のスニーカー」です。
刑務所職員:
「長野刑務所でも初めてこの形を作った」
客:
「すごく今風だね」
よく見ると「ナガノ・プリズン」と書かれたロゴマークが。
このほど長野刑務所の「独自ブランド」としてロゴを入れて販売を始めた製品です。
■考案したのは「作業専門官」

考案した「作業専門官」の滝沢義明さん
長野刑務所 作業専門官・滝沢義明さん:
「『P』は鍵をイメージしていて、刑務所では鍵が命の次に大事と言われるくらい本当に大切なもの。『O』にも南京錠の鍵のロゴを入れた」
考案したのは「作業専門官」滝沢義明さん(38)です。
これまで、長野刑務所の製品にはロゴマークなどは入っていませんでした。
長野刑務所 作業専門官・滝沢義明さん:
「ワンポイント、ブランドがあることで、製品の一つの魅力になると思い、ロゴの制作を考えた」
受刑者の作る製品は品質が高く、価格が手ごろなこともあり、多い時には全国の刑務所で約165億円の売り上げがありました。