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プロレスラーと人気ちゃんこ店の料理人「二足のわらじ」履き奮闘 父親は元幕内力士「大鷲」 45年続く実家に里帰り プロレスを続けながら両親が築いた味と歴史を継承

■実家に戻り“兼業レスラー”に

リングに母・徳子さんを呼び、思いを伝える大鷲さん

以来、さまざまな団体に参戦し、人気レスラーとなった透さん。デビュー25周年の今年、ある決断をします。

6月の試合終了後、リングに観戦していた母・徳子さんを呼び―。

大鷲透さん:
「17で家を出て、相撲界に行って、プロレスに行って親孝行も全くできなかったけど、これから近くで一緒に頑張っていきましょう。きょうは来てくれてありがとう」

実家に戻り、「ちゃんこ店」との「兼業レスラー」になると宣言したのです。

■32年ぶりの「里帰り」

鍋の仕込み

きっかけは2年前の頸椎損傷の大けがでした。

大鷲透さん:
「首を折った瞬間、手足に力が入らなくて立ち上がることさえできなかったので、自分自身のことより、親の面倒をどうしようというのが本当に一番最初にパッとよぎって。(店のことが)自分の心の中にどこかしらにあるんだろうなと」

7月、拠点を置いていた都内から佐久市に32年ぶりの「里帰り」。サイドメニューの仕込みやちゃんこの盛り付けなどを担当しながら両親が守ってきた伝統の味を学んでいます。

大鷲透さん:
「今までやってきた仕事と全然違う部分があるので、なかなか思うようにいかない部分もあるんですけど、なんとか。子どもの頃から育った家なんで、なんやかんやで染み付いている部分がある」

■母「継いでくれてうれしい」

大鷲鍋 2~3人前(5400円)を囲む客

鶏肉や豚肉、野菜など具材は10種類以上。

45年続く味を求め多くの客が―。

市内から:
「(具材が)たくさん入ってるから、栄養満点ですね。いい味が出ていて、最高です」
「(透さんは)頼もしいですよね。長くやっていただいて、息子さんも頑張っていただいて」

上田市から:
「また次の世代に、というのは良いことだと思う」

母・徳子さんと大鷲さん

母・徳子さん(75)は―。

母・徳子さん:
「うれしいんだけど、プロレスが好きだから、かわいそうかなって思ってみたり」

大鷲透さん:
「ずっとデビューしたときから『辞めろ、帰ってこい』って25年間言い続けて、最近こんなこと言い出すようになってきたんですよ」

母・徳子さん:
「今は後継者がいなくて商売をやめてしまう人もいるので、後を継いでくれることはうれしい」

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