
北アルプス常念岳
北アルプスの常念岳でさいたま市の66歳の男性が下山中に転倒し、ヘリで救助されました。右足を骨折する重傷だということです。
救助されたのはさいたま市浦和区の66歳の男性です。
警察によりますと、男性は7月31日、単独で常念岳に入山し、山頂から下山していたところ、頂上付近(標高約2700メートル)で転倒し右足にけがをしました。
午後2時半ごろ、男性から松本広域消防本部に救助要請があり、付近の山荘に常駐する北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会の救助隊が出動し、午後4時ごろ、男性は富山県消防防災ヘリに救助されました。
男性は松本市内の病院に搬送され、右足の骨折などで重傷とみられます。
長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。
特に今の時期は、気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって、整備された登山道でも浮石やガレ場などでちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。
警察は、もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいると考え、最後まで気を抜かずに登山をするよう呼びかけています。
長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山でも疲労や熱中症などで動けなくなることがあります。
県警は「自分の技量に見合ったルート選びをする」「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」ことなどを呼びかけています。