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第二の人生は「クラフトビール」づくり 定年前に会社を辞めた元IT役員が安曇野で見つけた新たな情熱 地元産の米・リンゴ・ホップで醸す「この土地でしか生まれない味」

■畑から始まる「農家ビール」 ―安曇野産100%への挑戦

安曇野ブルワリー 原田一彦さん(醸造担当) と斎藤岳雄さん(オーナー)

安曇野ブルワリーの特徴は、ビールの原料を自ら育てていること。その姿勢から、地元では「農家ビール」とも呼ばれています。オーナーの斎藤岳雄さんは、安曇野で米をはじめ、小麦や大豆など多くの農作物を栽培。さらに、ビールに欠かせない大麦も手がけています。

「農家なので、自分の作ったもので製品にしたい。麦は、一番ビールには欠かせないですからね。オール100%安曇野でクラフトビールを目指しています」と斎藤さんは語ります。

醸造を担う原田さんも畑に足を運び、共に作業を行います。「風の通りもいいし、山も近い。空気も水もきれい。これが麦芽になって手元に届いたら、テンション上がりますよね」と目を輝かせます。

ビールの香りと苦みに欠かせないホップにも、一切の妥協はありません。安曇野ブルワリーでは、かつて長野県で開発され、今では生産者が限られている希少品種「信州早生」を自社栽培しています。

「この品種は爽やかで、キツさはなくて、レモンのような柑橘系の香りのある品種」と斎藤さんは説明します。

安曇野の水、麦、そしてホップ。この土地でしか生まれない味を追求する日々は続きます。

「おいしいといっていただいてますが、先は長いです。地元のものにこだわって作り込んでいくのがうちの特徴。作り込むものをいかに特徴を出すか。さらには、おいしいものにしていくか。新しいビール造りに反映させていきたい」と原田さんは、さらなる高みを目指す決意を語ります。

※本記事は、NBS「フォーカス信州」2025年7月25日放送回
「信州クラフトの味~つくる人と、味わう人と。~」をもとに構成しています。

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