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「山あり谷あり」25年間に渡る母国・タンザニアの孤児たちの支援 ここ2年は円安や物価高騰で運営資金は急増…資金集めに苦労 亡き母の意志を受け継ぎ「活動に終わりはない」

■ふるさとの孤児たちを支援

フィデアさんの母は以前から女性や孤児を支援

一方、豊かな日本で生活を送る中で募っていったのがふるさとへの思いです。

日本から1万1000キロあまり離れたタンザニア。貧困率が高くエイズやマラリアなどで親を亡くした孤児も多く十分な教育も受けられません。

現地では母・レジーナさんが以前から貧しい女性や孤児を支える活動を行っていました。

フィデアさんも母や姉らと協力し1999年、NGO団体SWACCO(スワッコ)を設立。日本で講演や募金活動を行って資金を集め、現地に送るようになりました。

フィデアさん:
「(支援は)特別ではないし、誰か苦しんでいる、私は役に立てることがあれば。誰かを助けなければという気持ち。つながり続けるように」

自転車が届き喜ぶタンザニアの子ども

ある時、目を付けたのは放置自転車。

1000台を集め、タンザニアに送りました。

フィデアさん:
「大変な時は大変。けど、前に喜びあると思えば、一生懸命」

後日、船便で自転車がタンザニアに届くと、子どもたちは大喜び。

ジャムの売り上げの一部がタンザニアの孤児支援に

職場も活動を支えてくれました。

フィデアさん(2013年):
「さっぱりして、おいしいです」

フィデアさんが開発に関わった「フィデアジャム」を販売。売り上げの一部が寄付金となります。

フィデアさん自ら店舗やイベントでPR。

フィデアジャムは2022年終了。現在は「季節のジャム」などの売り上げの一部が寄付金に。

■2025年、保育園をスタート

孤児院建設予定地(2010年取材)

2010年、故郷・ソンゲアへ里帰りしたフィデアさん。

訪れたのは、まだ何もない原っぱ。支援活動で得た資金で購入した土地です。

ここに「孤児院」を建設したいという目標がありました。

フィデアさん:
「子どもたちは教育を与えて、ビジョンを見られるように、助けたい、助けたいです」


「孤児院」の子どもたち(提供:SWACCO)

この年、新たにNPO法人を設立。井戸や建物の建設が進みました。

そして、2013年に最初の居住棟が完成。4月、現地スタッフが撮影した「孤児院」の様子です。

今は0歳から18歳まで43人の子どもたちが暮らしています。

2025年、保育園もスタートさせました。

フィデアさん:
「井戸から施設できて、学校もできて、保育園もできて、ハッピー、うれしい。いいことは、いろいろな道を通らなければいけない。我慢して、泣いてもいいけど」

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