
長野市・荻原健司市長
5月12日は「民生委員・児童委員の日」です。長野市の荻原市長がその役割を体験しました。地域の身近な相談役として住民と行政をつなぎます。
長野市の荻原市長が「1日民生児童委員」として活動しました。
長野市・荻原健司市長:
「大変さや、やりがいはどこにあるのか、直接体験したい」
市役所を出て向かったのは、入園前の子どもや保護者が交流する「だっこっこひろば」。地区の住民自治協などが月に1回開いています。
厚生労働省から委嘱され、子どもや高齢者、障害のある人たちを見守る「民生・児童委員」。住民の困りごとや相談を行政に届ける、いわばつなぎ役です。
「子育ては楽しい一方で、孤立化してしまうと非常に苦労、困難が伴う」
4人の子をもつ荻原市長。親へのエールは忘れません。
長野市・荻原健司市長:
「あっという間に子どもは成長して、将来懐かしさを感じる時がくるかもしれません。大変なこともありますが、子どもの成長を楽しんで、市としても皆さんの子育てを応援していきたい」
続いて訪れたのは、90歳の前島忠治さんの自宅。妻、娘夫婦と4人暮らしですが、2年ほど前から車いすで生活しています。
長野市・荻原健司市長:
「外に出られる機会は?」
前島忠治さん(90):
「外には出られません」
外出は週3日のデイサービス。月2回ほど訪れる委員とのおしゃべりを楽しみにしています。
長野市・荻原健司市長:
「100歳になると表彰状が出るんです。あと9年程度ですから」
長野市の民生児童委員は現在およそ860人。独居老人が増えるなど需要が増す一方、担い手の高齢化や人材不足が課題となっています。
長野市・荻原健司市長:
「この人だったら相談できる、信頼関係のもとに成り立っている活動、重要性を改めて再認識させてもらった」
地域の住民に寄り添い行政につなげる重要な役割。市長が体験するのは初めてで、担い手確保につながればと期待します。