北アルプスで2人行方不明　1人は滑落、連絡取れず　大型連休始まり10件遭難相次ぐ　1人死亡、5人重傷　長野県警「下山中の転倒、残雪での滑落ほとんど」「自分の体力に見合った計画を」

資料　北アルプス爺ヶ岳

大型連休の山岳で遭難が相次いでいます。北アルプスの爺ヶ岳と大天井岳で合わせて3人と連絡が取れなくなっています。

爺ヶ岳では、神奈川県川崎市の55歳の男性会社員が4月25日から2泊3日の予定で鹿島槍ヶ岳に登りましたが、下山中に友人と別れたまま行方がわからなくなりました。

28日午後、下山していないことを知った友人が警察に通報しました。

松本市の40歳の男性会社員は27日、単独で鹿島槍ヶ岳を目指して入山したまま、下山予定の28日になっても帰らず、家族が届け出ました。

2人とも、29日朝から警察などが捜索しています。

大天井岳で遭難したのは東京都大田区の48歳の会社役員の男性です。

28日正午過ぎ、標高2800メートル付近で滑落したと同行していた男性が通報しました。

29日朝から警察が救助に向かっています。

大型連休が始まった26日以降、長野県内の山岳では10件の遭難が相次いでいます。

北アルプス涸沢では、静岡県浜松市の60歳男性が死亡しました。このほか7人が救助され、5人が重傷、1人が軽傷です。

長野県警によりますと、春山の登山中の遭難は下山中の転倒、残雪での滑落がほとんどで、「残雪に足を取られ、体力と時間を予想以上に消耗し、心にあせりがうまれ、ささいなミスで遭難するケースがある」ということです。事前に下調べをして、自分の体力に見合った登山計画を心掛けるよう呼びかけています。