
包丁を研ぐ
石田さん:
「まず先端を見て、白いまくれがでるんだよ、かなりこれ」
大木島:
「だいぶ硬いですね」
石田さん:
「もう一度、もう少し(角度を)なだらかにして」
大木島さんにとってお金をもらう「初めての仕事」。丁寧に研いでいきます。
およそ30分で2本の包丁が研ぎあがりました。
石田さん:
「できました。今度は大丈夫だよ、今度は楽に切れると思う」
客:
「うれしい」
流山市民(夫婦)妻:
「研ぎに出してはすぐに使えなくなるので、プロにちゃんと研いでもらおうと思って」
夫:
「刃物は研いでくれるところがないんですよ、流山市内に。だからこういうイベントがあると助かります」
■切れ味は…「スパスパ!」

5分ほどで1本を研ぎ終える
こちらの女性は包丁3本を持ち込みました。
石田さん:
「これは、切れないと本当に切れないんだよな。わざとやっているんじゃない、切れないんだよ」
10年使ったという包丁。切れ味が悪くなっていました。
“信州打刃物”職人目指し修業中・大木島蓮さん(19):
「鎌より、包丁は柄がついているから難しい」
少しずつ慣れてきた大木島さん。5分ほどで1本を研ぎ終えました。
切れ味は―。
大木島さん:
「よかった、ちゃんと切れていて」

「こう?わ!スパスパ!」
石田さん:
「ちょっと試してみてください、ダメだったら研ぎ直します」
「上からこう」
客:
「こう?わ!スパスパ!」
流山市民:
「(この包丁で)子どもたちがすくすく成長するような、毎日の料理を作ってあげたいです」
■伝統を受け継ぐ19歳 修業2年目は

大木島さん(左)と師匠の石田さん
師匠の石田さんはこうしたイベントを通して「信州打刃物」を多くの人に知ってもらうという願いも持っています。
石田さん:
「知らないって人が多い、打刃物ってあること自体。われわれの鎌はブランドになっているけど、知らないというのはさみしい。(大木島さん)本人も(客の)目の前で自分がやったのを見てもらってよかった。だんだん腕も上がるし、期待しています」
信濃町の伝統を受け継ぐ19歳。修業2年目は売り物になる信州鎌を作り上げることが目標です。
大木島さん:
「(初めてお金をもらっての仕事で)責任を感じる仕事でもあるので喜んでもらえたときの達成感はその分あるかなと思います。石田さんや問屋さんに任されるような仕事を頑張ってやっていきたい」