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“発祥の地”の児童が「ビタちくカレー」で能登支援 被災したメーカーに提案 「ちくわ」がつないだ縁

「ビタミンちくわ」が入った「ビタちくカレー」

特集は児童が販売した特別なカレーです。2月11日、長野県大町市で、県民おなじみの「ビタミンちくわ」が入った「ビタちくカレー」が販売されました。「発祥の地」とも言える大町市の児童がメーカーに提案して実現したもので被災地復興への願いも込められていました。


レトルトの試作品を販売

大町市の伝統行事「あめ市」。その一画に行列ができていました。

児童:
「はい、どうぞ」

客:
「ありがとう」

児童が頭につけているのは石川県の練り物メーカー「スギヨ」のキャラクター。そう、児童が販売していたのは、県民おなじみの「ビタミンちくわ」が入ったカレーです。

「スギヨ」と大町西小学校の4年生が開発したレトルトの試作品でこの日、50食限定で販売されました。売り上げの一部は被災地の復興支援に。

大町西小学校・4年生:
「(買ってもらえて)うれしかった。支援してくれる気持ちがあるんだなと」


スギヨ 経営企画室・水越優美さん

スギヨ 経営企画室・水越優美さん:
「大行列になってびっくりしたんですけど、子どもたちが消費者の方に渡しているのを見て、すごく感慨深いなと思いました」

この「ビタちくカレー」、大町市とビタミンちくわをつなぐ縁が「出発点」になっています。

提供:スギヨ

高さ日本一の黒部ダム。その建設は世紀の難工事と呼ばれ完成までに7年もの歳月を要しました。

困難を極めた現場。その中で作業員を支えた食べものがありました。

当時の作業員・高橋秀夫さん:
「カレーは定番で数多く出ていた。(昔の仲間が)『ちくわが入ってたよ』と、私は食べるのに精いっぱいで具まで気にしなかった」

作業員の胃袋を満たしたのはちくわ入りのカレーです。

スギヨのビタミンちくわ

スギヨのビタミンちくわの発売はダム着工の4年前の1952年。

その後、山国・信州に普及し、7割が県内で消費されるまでのヒット商品になります。

関係者の証言や普及した年代からカレーに入っていたのは「ビタちく」に間違いないことがわかりました。

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長野放送ニュース

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