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なり手不足が課題…女子大学生が消防団員に 大学に「消防分団」サークルも設立 東日本大震災で父が消防団で活動 防災への意識が高まる「団員を増やして地域を元気に」

■団員はなぜか全員女子

主な活動は、SNSで消防団の情報発信

国井さんたちは2024年、さらに仲間を増やそうと大学などに働きかけ学生消防サークルを立ち上げました。名称は「長野大学分団」。メンバーは15分団の4人と、3年生1人を加えた5人で、なぜか全員、女子学生です。

長野大学4年・国井佳音さん:
「サークルってけっこう気軽に入れると思うので、そこからのつながりで消防団、とすれば、(団に)入るときも1人じゃないし、敷居もだいぶ下げられるんじゃないかと」

主な活動は、SNSで消防団の仕事や魅力を発信すること。

「立体DIG訓練」のミニチュア模型

今年の文化祭では「分団」のブースを出し、募集活動もしました。

こちらはその際、活用した「立体DIG訓練」の模型。ミニチュア模型を使って学生に消火活動を体験してもらいました。

長野大学4年・国井佳音さん:
「人形たち見てもわかる通り、消火活動って人数がすごくたくさんいる活動になるので、ちょっとでもなり手というか、自分事ということを意識してもらえるんじゃないかという狙いもあります。手ごたえはありました」

■当面の課題は入団までのサポート

長野大学2年・大橋美優さん

文化祭では学生に消防団に関するアンケートも実施しました。「興味がある」との回答は63%に上りましたが、「活動が忙しそう」などの理由で、「入団したい」という回答は15%にとどまりました。

長野大学2年・大橋美優さん:
「興味はあるけど、『別に自分じゃなくても』って思う人は絶対多いと思います」

長野大学4年・国井佳音さん:
「長大分団つくった理由も、入りたいと思っている人の入団までのサポートもできたらというのがあったんだけど、そこを多分ね、発信できてないし」

長野大学分団のSNS

国井さんは来年春で卒業。残る大橋さんたちの当面の課題はー。

長野大学2年・大橋美優さん:
「まずは入学式での勧誘活動を頑張りたいと思っています。消防団って聞いただけだとけっこう堅苦しかったりして、ちょっと怖いじゃないですか。楽しい部分も見せて、自分もやりたいかも、消防団に入ったら充実した大学生活送れそうかも、みたいなことを伝えていけたらいいですね、(新)一年生の子たちに」

■就職後も続ける予定

現在、「長野大学分団」のメンバーは女子大学生のみ

消防団の新たな担い手として期待される女子学生たち。国井さんは、上田市内での就職が決まっており今後も消防団員を続けたいと話しています。

長野大学4年・国井佳音さん:
「若いのにすごいねとか、見ているとパワーもらえるとか、そういう言葉をいただくことが多いので、学生団員として活動してくれる人が増えれば、その地域の人にとってのやる気とか元気になるんじゃないかと思うので、そういう人たちが増えていってくれれば」

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