■「愛おしい人」再確認

認知症の家族を抱える人がサポーターに
サポーターとして参加する2人。小諸市の佐藤和子さん(76)は夫が、東御市の小柳優子さん(63)は母親が認知症です。
夫が認知症・佐藤和子さん(76):
「私はこんなにつらいんだよとか、こんなことをしてしまって、本当はやっちゃいけないことをやっちゃったんだよというのを吐き出し合う場所が必要」
母が認知症・小柳優子さん(63):
「そこへ行けばしゃべれるとか、聞けるとか、つながれる。そういう場をつくっていただいたっていうのは、すごく大きいんじゃないかと思います」
共通している不安は自身が倒れ、介護できなくなった時のこと。
たんぽぽの会代表・青木恭子さん(60):
「その不安は常にあると思います、預け先どうするかとか」
夫が認知症・佐藤和子さん(76):
「本当に緊急事態で困ったとき、安心して預けられる、すぐに受け入れてくれるシステムが長野県やこの広域にないんですよ」
たんぽぽの会代表・青木恭子さん:
「そういう不安があったりするんですけど、カフェをやることで横のつながりができたり、相談先が増えたりとか、解決はないけど、解決するために力を蓄える場という、そんな感じです」
たんぽぽの会代表・青木恭子さん:
「認知症の人って、すごくかわいくなって、純粋無垢になって…素の自分に戻っていく姿を見させてもらって、生きざまにひきつけられる。そういう夫の自慢…」
佐藤さん・小柳さん:
「素晴らしい」

たんぽぽの会代表・青木恭子さんと夫の修さん
同じ境遇の人たちとの交流は愛おしい人への思いを再確認させてくれます。
たんぽぽの会代表・青木恭子さん:
「来年やってもらえるか分からないけど、きょうはやってもらえたからありがとう、朝起きてくれてありがとうですし、存在してくれてありがとうって」
■「たんぽぽ」のように根付いてくれたら
活動が広がり、地域に根付くように。「たんぽぽの会」という名前には恭子さんの願いが込められています。
たんぽぽの会代表・青木恭子さん(60):
「(タンポポは)どんな状況でも咲きますし、固い地面とかでも根付くし、広がりを持つ。私たちの草の根の活動が広がっていくといいな」
青木さんは悩みを抱え込まず、気軽に参加してほしいと呼びかけています。