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インバウンド好調「第2のニセコ」の声も 外国人客でもう満室? 日本人客とのバランスは…模索続く 高級ホテル進出などで『地価』上昇 村長「何とか是正しながらいい形に」 スキーの村・白馬は今 

■国内客は1泊2食付きの宿へ

大町温泉郷

インバウンドと国内の旅行客。どう両立させていけばよいのでしょうか。

白馬村・丸山俊郎村長:
「国内のお客さまは比較的まだ2食付きを好まれる方もいるので。そういう意味では昔ながらの民宿とか旅館がちゃんとあることも大切」

そうした発想は実はスキー場関係者も持っています。

村の索道事業者協議会と大町市は今シーズン、大町温泉郷とスキー場を結ぶシャトルバスを運行させる計画です。国内客については食事が充実した温泉宿に泊まってもらおうという考えです。

■広域で不足の問題に対応

夕食難民が課題

こうした「広域」での対応は「飲食店不足」の課題解消の取り組みとして既に始まっています。

丸山村長:
「海外の方は朝食のみのプランも多いので夕食を食べに外に出られるけど、食べる場所が足りないといったような問題が起きます」

昨シーズンから始まった白馬ー松本間の臨時バス

昨シーズン、運行が始まった村と松本市を結ぶ臨時バス。

松本で観光をしたり、食事をしたりして過ごしてもらうもので、今シーズンも2025年1月24日から20日間、毎日、運行する予定です。

■地価上昇率全国トップに

エコーランドで建設が進むコンドミニアム

国内外から人が集まる白馬。宿泊需要の高さから特に富裕層を対象にしたコンドミニアムなどの建設が進んでいます。

八方尾根スキー場の近くではシンガポール資本の高級ホテルブランド「バンヤンツリー」がホテル開業を目指しています。

資料:北海道ニセコ地域(倶知安町)

こうしたことを背景に村内は土地の価格が上昇。7月の路線価の発表では、村内の地点が3割を超える全国トップの上昇率になりました。

海外資本の開発が進み地価や物価が上昇した北海道・ニセコ地域のようになるのでしょうか。

■飲食店には懸念も

インバウンドでにぎわう白馬村の飲食店

村の飲食店関係者はー

居酒屋の店長:
「お店が満席になって全員、外国の方っていうのも全然珍しくない。来てもらった方が売り上げもあがるのでありがたい。ただ、日本人の方が来づらくなるというのは懸念というか良くない」

カフェの店長:
「海外の方がいなくなった後、想像すると怖いので、はやり廃りがあるので今はいいと思うけど一概には喜べない」

ピザ店経営:
「お金もうけのために来てる人が増えてきたかな。ダメだと思ったら建てた建物もほったらかしにして国に帰る、そこが廃墟になるのでそれが心配。ずっと住んでいるわれわれにとっては波があるのは怖い」

■村長「住民も観光客も快適な村に」

インバウンドが好調な白馬村

オリンピック後の低迷を脱し、好調なインバウンドで「第2のニセコ」ともいわれるようになった白馬村。コロナ禍を経て新たなステージに入っています。

丸山村長:
「投資が活発ということ自体は悪いことではないと思うけど、なるべく地元にお金が落ちるのが多い方がありがたいところなので、住民の皆さんも観光客の皆さんも安心して快適に暮らしていける村が望ましいと思う。ウエルカムな姿勢でやる中で、いろいろ起きる課題や、制度上の矛盾みたいなところを何とか是正しながらいい形にできるといいな」

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