
空き家を改修し「食堂かたつむり」を立ち上げた寺島純子さん(真ん中)
出会った場所は「食堂かたつむり」。地区出身の女性が交流の場にしようと、やはり「空き家」を改修し、2017年に開いた店です。
空き家の活用が次の活用を生んだとも言えます。
■週末になると学生たちが

空き家を改修する学生たち(提供:信級すみずみLab)
地区内外の人が集まる「信級らしい交流施設にしよう」。
学生たちと浅野さんの思いが一致し2023年、プロジェクトがスタート。学生たちは週末、空き家で寝起きしたり、地区の行事に参加したりと住民と交流しながら作業を進めてきました。
信大工学部 信級すみずみLab・阿部有希さん
「学生がここでやっているということを知ってもらって、僕たちも刺激を受けている。窓からのぞいてくれたり、車の窓を開けて話しかけてくれて本当にうれしい」
■改修を通じ建築の基本を学ぶ

1階の和室はコンクリートの土間に
7月、1階の和室を解体。
コンクリート敷きの土間に造り替えました。

柱や建具の作業(8月19日)
この日は柱や建具の作業。
改修を通じて、学生たちは建物の構造や建築の基本を学んでいます。
大学生:
「うまいこと工夫して今はめられた。おおむね水平もとれ、柱の機能を果たせる程度に完成」
■大学生と集落の“つながり”

土作り(8月20日)
一方、こちらは土壁を塗るための土作り。
実際に土壁を塗る前に学生たちに練習してもらおうと「食堂かたつむり」が土壁の修復を依頼しました。

アドバイスする寺島さん(左)
「食堂かたつむり」・寺島純子さん:
「下の方あんまりこねられてないよ。発酵しているにおいするでしょ、これがいいの」
アドバイスするのは6年前、空き家を改修し食堂を立ち上げた寺島純子さん(65)。

「食堂かたつむり」・寺島純子さん
自身と同じように信級のために行動する学生たちを頼もしく感じています。
「食堂かたつむり」・寺島純子さん:
「面白がって来てくれる、ここで楽しそうにやってくれている。それだけ村の人たち、みんなすごく喜んで、みんな楽しみにしている。何でもないことを一緒にやって、つながっていくことが地域づくりだと。それこそが地域の活性化のもと」

土壁を塗る学生
翌日、いよいよ空き家の土壁を塗りました。
練習の成果はー
大学生:
「(練習の成果は?)はい、出てます。(きのうは)最初の層を塗るときに力が弱くて落ちてくることがあった。今回は力を込めて意識している」