
左からサユリさん シゲルさん(小5) ミユキさん(高2)
人間関係もうまくいかず体調を崩して、仕事を辞めたこともあります。
「子育て」でも、歯がゆい思いをしてきました。
原田サユリさん:
「国語とかあまりわからないから(子どもに)教えなかったことがあって、担任の先生に『ごめんね私、日本で勉強しなかったから、娘お願いします、手伝ってください』とよくありました」

娘・ミユキさん(高2)
日本語をマスターしている子どもたちはー。
娘・ミユキさん(高2):
「学校からくるプリントとか、保護者と学校の連絡はアプリなんですけど、その文章をお母さんたちは読みにくいので、こういう内容だよって教えるときは大変そうだな。お母さん自身のためにも勉強してみてほしいなと思いました」
■「学び直し」の場を

夜間中学設置検討会議(2月)
現在、17都道府県に44校設置されている「夜間中学」。中学校に通えなかった高齢者や不登校経験者の「学び直し」の場となっている他、日本語を学びたい外国籍の人が通っています。
ニーズの高まりを受けて国は「各都道府県に少なくとも1校」設置するよう促していて、県も2026年度の開校を目指しています。
従来の「夜間中学」だけでなく、不登校の児童・生徒を受け入れる「学びの多様化学校」の併設も視野に入れています。
県教委・曽根原好彦教育次長:
「夜間中学の対象者に限らず、現在、不登校で学べていない・学びを欲している方も包み込むような学校も。多くの学びたい方を包括できる、そういう学校がつくれれば」
■上田市は候補地の一つ

上田市
設置主体や場所の検討はこれからですが、上田市は外国人労働者が働く製造業が多くニーズも高いとして県も候補地の一つとしています。

日本語を教える上田市多文化共生推進協会の安藤健二会長
上田市多文化共生推進協会・安藤健二会長:
「これは?」
パキスタン国籍(小1):
「しまうま」
市内で外国人の学習支援をしている「多文化共生推進協会」の日本語教室。
現在、約30人が通っています。

「多文化共生推進協会」の日本語教室
県教委が支援者に行った調査では、外国籍の住民など「夜間中学について知らせたい」とする対象者は、県内全体で396人。このうち、上田市は最多の132人でした。
協会の安藤会長は夜間中学の必要性を訴えます。
上田市多文化共生推進協会・安藤健二会長:
「いざ本を読む、仕事で書類を書く、読む、読み取って書くことが自分ではできない(外国人が多い)。昼間働いて疲れていても夜は学んで日本語の力をつけたいという方が多い」
■日本語学び「スイーツ店を」

協会の国際交流イベントに参加したサユリさん(右)
協会の国際交流イベントに参加してからペルーの魅力を地域に広めたいと思うようになったサユリさん。
今の夢はペルーのスイーツを販売する店を持つこと。
日系ペルー人・原田サユリさん:
「ペルー(にいた時)からお菓子作りは好きですから自分の店を開きたい。デリバリーみたいな、作って配達する。本当にやりたい。それは本当に夢、私の夢です」

サユリさんの夢はペルーのスイーツを販売する店を持つこと
夢の実現には日本語をマスターすることが不可欠。
夜間中学で学べる日が来ることを願っています。
日系ペルー人・原田サユリさん:
「読むと、書くも、漢字とかいろんな、まだ勉強したいから。日本のマナーもあるし、学びますけどね、中学校あったら」