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何も言えずストレス…30年暮らす日系ペルー人女性(50)が待ち望む「夜間中学」 日本語学び夢実現「スイーツ店を」

「夜間中学」での学びを待ち望んでいる女性

特集は夜間中学です。戦争の影響で義務教育を終えられなかった人や外国籍の人の「学び直し」の場となってきた「夜間中学」。現在、17都道府県で44校設置されています。長野県内にはなく、国の方針を受けて県教委などが2026年度の開校を検討しています。上田市で30年暮らす日系ペルー人の女性は夢をかなえるため「夜間中学」での学びを待ち望んでいます。

■勉強したら未来が変わるかな

原田ミノルさんの一家

3月17日、上田市―。

原田さん夫婦:
「こんにちは~」

上田市在住の原田ミノルさんの一家。

ミノルさん(54)は日系ブラジル人、妻のサユリさん(50)は日系ペルー人です。高校生と小学生の子どもがいます。

ペルー料理「アヒ・デ・ガジーナ」

日系ペルー人・原田サユリさん:
「(何を作っている?)ペルー料理『アヒ・デ・ガジーナ』」

昼食は鶏肉にスパイスを加えて煮込んだペルーの伝統料理。

料理をするサユリさん

原田サユリさん:
「(家で作るのは)ペルーとか、旦那がブラジル人だから(ブラジル料理)。あと、子どもたちがたまに日本料理食べたい時は、私あまりわからないから、(子どもが)YouTubeとか『レシピあるよ』と(教えてくれる)」

夜間中学の開校を待つサユリさん

妻のサユリさんには今、待ち望んでいるものがあります。

原田サユリさん:
「私だけじゃなくて、外国人みんなのため、日本語が学べて、自分の力で仕事が見つかったり。夜間中学があったら、勉強したら変わるかなと、未来が」

■コミュニケーション難しく

工場に勤務していた頃のサユリさん(原田サユリさん提供写真)

サユリさんは1994年、ペルーから出稼ぎのため単身、上田市へ。

契約社員や派遣社員として自動車部品や食品の工場などで働いてきました。

提供写真

1998年に職場で知り合ったミノルさんと結婚。

二人の子を育てながら現在は企業の社員食堂でパートの仕事をしています。

提供写真

原田サユリさん:
「最初は有給とかなくて、知らなかったね、有給とか。子どもを産んだ時も給付金があるとか知らなくて、妊娠した時に育児休業の手続き知らなかったり、派遣会社教えてくれなくて、一番ショック。どんな表現とかどうやってコミュニケーションとれば、(トラブルに)ならないようにとか(考えていたら)、何も言えなくて黙っていて、ストレスに」

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長野放送ニュース

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