
ペンションを再開させたオーナーの石崎さん
特集は土砂災害に見舞われた長野県白馬村のペンションの年越しです。被災は免れたものの、避難指示で年末年始の営業が見通せなくなりましたが、暮れに再開。常連客を迎えて再スタートを切りました。

オーナーの石崎慎一さん
大みそかの白馬村。
みそら野地区の「ペンション 植物誌」。
オーナーの石崎慎一さん(50)は夕食の準備に追われていました。

チェックインの対応をする妻・朋美さん
妻・朋美さん:
「廊下の奥、お風呂になります」
一方、妻の朋美さんはチェックインの対応。
年末年始はスキー客などでにぎわう「かき入れ時」です。
オーナー・石崎慎一さん:
「おかげさまって形で皆さんに来ていただけるのでうれしい限りです」
しかし、10日ほど前までは客の受け入れは想像できませんでした。
災害を受けて、いったん予約を全てキャンセルしてもらっていたのです。

12月16日、白馬村みそら野地区で発生した土砂災害
(記者リポート・12/16)
「こちらの現場から約100メートル離れたあちらの沢が崩れて土砂が流出したということです」
12月16日の早朝、みそら野地区内の黒豆沢で土砂災害が発生。土砂が住宅に押し寄せました。折からの雨と気温上昇による雪解けが原因とみられています。
被災した住民:
「土砂がドーっと流れる音が続いて建物にあたってバキバキと。1階のガラスが割れて土砂が流れ込んでベッドがバーッと。どうにか外に避難した」

県警ヘリで救助される住民
ヘリによる救出もー。
オーナー・石崎慎一さん:
「防災ヘリで救助されてる光景が(テレビで)映ってましたけど、すぐ目の前だったので、こういう光景がすぐ近くであるのは衝撃的だった。お客さまがいなかったので自分たちの家族を避難させたり、周りの年配の方に声をかけたりして」

上空から見た被害(画像提供:北アルプス広域消防本部)
建物の被害は16棟に広がり、村からの避難指示で住民は宿泊施設に避難しました。
石崎さんのペンションの避難指示が解除されたのは4日後。
土砂はすぐ裏まで迫っていました。