
さんごヤマブシタケ
食材として魅力のあるヤマブシタケですが、社長が把握する限り、生産している業者は全国で4社から5社程度。
久保産業も、もっと生産を増やしたいところでしたが、販路がなかなか拡大しませんでした。

他のキノコより水分を多く含む
これには理由があります。
実は他のキノコより水分を多く含んでいるため傷みやすく、日持ちは1週間程度。
出荷先を増やせずにいました。

久保産業・久保社長
久保産業・久保昌一社長:
「課題はですね、一向に知名度が上がらないということですね。身近なスーパーに並んでいないので、知っている人は知っているんですけど、ほとんどの人は知らないというか。形状がキノコらしくないので、食べ方が分からないと」

久保産業本社のキッチンスタジオ
そこで、知名度向上のためにー。
久保産業・久保昌一社長:
「こちらがキッチンスタジオです」

レシピ動画の撮影の様子(画像提供:久保産業)
2023年2月、倉庫をキッチンスタジオに改装。
若手スタッフが撮影・編集をして「レシピ動画」をユーチューブに投稿しています。

「信州きのこ工房」のYouTubeより
久保産業・久保昌一社長:
「とにかく知名度がないキノコなので、自分で発信する方法が今の時代ありますので、(レシピを)1分以下、できたら40秒くらいの映像にしてパッパッパッと映すような形で、そんな簡単ならやってみようと(なれば)」

ヤマブシタケ
この秋、追い風が吹きました。
チャンネル登録者800万人以上の人気ユーチューバーがヤマブシタケを取り上げたのです。
一時、注文が普段の倍近くになるなど、じわりと知名度が上昇しています。

社長の妻・文子さん
実際におすすめ料理を、社長の妻でスタッフでもある文子さん(59)に作ってもらいました。
久保社長の妻・文子さん:
「まずは、ヤマブシタケのかきたま汁を作りたいと思います」

鍋でヤマブシタケを煮る
石づきを取ったら手で割き、水を入れた鍋で煮ていきます。
久保社長の妻・文子さん:
「水の状態から入れると、だしが出ますので、マツタケの風味がするとか、(客から)声を聞くことも」