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地域に愛された「猫校長」天国へ 長い間、古い木造校舎に住み着く「ありがとう、これからも見守って」

地域に愛された猫です。長野県飯田市南信濃の古い木造校舎に住み着き、「校長」とも呼ばれていた猫が、11月、天国へと旅立ちました。人懐こい性格で多くの人に愛され、25日、お別れ会が開かれました。

古い木造校舎が残る飯田市南信濃の旧木沢小学校。その校庭の一画に、25日、住民などが集まりました。

花が手向けられた台の近くには、遠くを見つめる猫の写真。長年、校舎に住み着いていた「高峰」です。

住民や観光客から「猫校長」と呼ばれ親しまれてきましたが、11月7日、天国へと旅立ちました。

木沢地区活性化推進協議会・前沢憲道会長:
「人懐っこい猫で、だれにでも懐き、木沢小学校をPRしてくれました。高峰校長、ありがとうございました」

住民のひざの上に乗ってくつろいだりー。

観光客とじゃれあったりー。

これは2011年に取材した時の「高峰」です。もともと、近くの家で飼われていましたが、2008年ごろから校舎に住み着くようになり、以来、校舎の保存活動に取り組む住民有志の協議会が面倒をみてきました。

人懐こくて、自由気ままに過ごす姿から「猫校長」と呼ばれるようにー。

住民だけでなく、多くの観光客にもかわいがられていました。

2016年には教頭として犬の「ハッチ」が着任。ただ、警戒心が強く…

折り合いが悪く、2匹の距離は縮まりませんでした。

今年春ごろから体調を崩すようになった「高峰」。体格も細くなり、住民たちも心配していましたが、今月7日朝、学校近くの住宅の軒下で倒れているのが見つかりました。

推定16歳。老衰とみられています。

25日は、世話をしてきた住民や観光客などが参加し「お別れ会」が開かれました。

校庭の一画には「高峰」のお墓もー

献花した人:
「来るたびに出て来てくれて、とても人懐こくて。嫌なこととか悲しいことがあった時は愚痴を聞いてもらったりとか、うれしいことも楽しいことも聞いてもらいました」

静岡から:
「高峰ちゃん目当てによくバイクでここまで来ていました。バイクで来ると必ずお出迎えしてくれる。珍しいですよね、そういう猫はなかなかいない」

「高峰」の力もあり、訪れる人が増えた校舎は、今も住民たちによって大切に管理され、地域の活性化の拠点となっています。

住民たちにとっては、「癒やし」以上に大きな存在でした。

木沢地区活性化推進協議会・松下規代志さん:
「まず最初に高峰ちゃんありがとう。これからも学校を見守ってほしい。皆さんに愛を届けてもらいたい。笑顔を届けてもらいたい。天国の虹の橋を渡っているかもしれませんね…」

地域に愛された「猫校長」。協議会は、校舎内に写真を展示し、当面の間、追悼スペースを設けることにしています。


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