特集は高級キノコ・ポルチーニです。独特の香りがしてイタリア料理で重宝されていますが実は日本の山でも同じ種類のキノコが採れるんです。それを生かし、人工栽培・大量生産の研究も進んでいます。まだどこも確立できていない「ポルチーニ生産」に取り組む研究者を取材しました。
■世界三大キノコの一つ
焼きたてのピザ。チーズとは異なる独特の香りが漂ってきました。それもそのはず。実はソースにも、具材にも「ポルチーニ」を使ったこちらの店の「新作ピザ」です。
シロッコ・林俊帆店長:
「一番は香り、うま味、その辺の部分が味わってもらえたらいいかなと。おいしいという話は食べたお客さんからいただいています」
イタリアンで重宝され独特の風味が人気のポルチーニ。トリュフ、マツタケと並び世界三大キノコの一つに数えれられ、日本人にも好まれています。
■「ポルチーニ」探しに山へ
10月4日―。
長野市内の山でキノコ採りをする大内謙二さん(57)。
この時期は週に一度は山に入っています。お目当てはー。
大内謙二さん:
「きょうはポルチーニを目当てに山に入っています」
探していたのはなんと、ポルチーニ。
実は日本でも「ヤマドリタケ」や「ヤマドリタケモドキ」といった海外産の近縁種が自生しています。
いわば、国産ポルチーニです。
大内謙二さん:
「ナラの木から根はかなり伸びているので、だいたいこういうようなところに出ます」
長野市近郊の山で採れるのはヤマドリタケモドキ。夏から秋にかけてナラの木の近くに生えるそうです。
しかし、今シーズンはなかなか見つかりません。やはり夏の暑さと雨の少なさが影響しているようです。
大内謙二さん:
「厳しいです。今年は他のキノコも何も生えていないので。ポルチーニはどちらかというと夏のキノコなので、これからポルチーニは厳しいかもしれませんね」
■ポルチーニ研究25年
ポルチーニを追い求めて25年になるという大内さん。これには大内さんの「仕事」が関係しています。
長野市に本社を置く「ホクト」。ここが大内さんの勤務先です。