
奥:ヒサさん、和年さん 手前、幸子さん、貴之さん(画像提供:食堂ニューミサ)
1997年、結婚を機に店に入りました。その後、2016年に先代の父・和年さん、2021年には母・ヒサさんを亡くし、今は夫婦2人で店と味を守っています。
食堂ニューミサ・上田幸子さん:
「母が亡くなる前に『好きにやっていいんだからね』って言ってくれたんですよ。私は私らしい形で、この店を守っていければいいかなと」
■55年受け継がれてきたレシピ

大量のタマネギ
毎朝7時から始まる仕込み。洗い場には大量のタマネギが。ひとつひとつ手で皮をむいていきます。
従業員:
「1箱20キロだから、2つあけたから40キロ。目、最初の頃は痛かったです、涙出ました。慣れました(笑)」
薄すぎず、厚すぎず、熟練のスタッフがタマネギを切っていきます。
従業員:
「(厚さは)適当かな、自分の手に合っちゃってるんだよね」

タマネギの甘さとニンニクの効いたみそスープ
モヤシは32キロ、すりおろしニンニクも大量に準備―。
スープは鶏ガラなどがベース。地元で90年続くみそ蔵から仕入れた白みそを溶き、豚ひき肉とたっぷりのタマネギ、モヤシを入れ、煮込みます。仕上げに一味とニンニクを入れればスープは完成。55年受け継がれてきたレシピです。
■「唯一無二」の味を求め

55年受け継がれてきた唯一無二の味
具材を炒めるのではなく、煮込むようになった訳はー。
食堂ニューミサ・上田幸子さん:
「(創業当初)今の国道を造っている時ですよね。その(工事の)方々が店にどっと来てくれるようになった。でも、炒めていたら間に合わない。そんなことしていられないから鍋に野菜を入れたと、結果的に『唯一無二』と言われている方法ですよね。これがいい方向に傾いて、タマネギの甘さだったり、モヤシもシャキシャキとは違う、くたっとしている。それが独特の食べ物って言っていただいて」
タマネギの甘さとニンニクの効いたみそスープのコク。「唯一無二」の味を求め、今も多くの客が足を運んでいます。
新潟・見附市から:
「タマネギがたっぷり入っていて、シャキシャキしておいしいです」
千曲市から:
「海に行く途中とかに通るので、(昔から)食べたことが。この辺は長野県の庭みたいな感じなので(笑)、新潟ですけど」