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野菜たっぷりの温かい汁を麺に…信州の「おにかけ」文化 上伊那ではお盆に「おにかけそうめん」が定番

小諸市のはしこし亭の「おにかけそば」

「おにかけ」の文化は東信地方にも。

こちらは小諸市の日本料理店「はりこし亭」。手打ちのそばをゆで、水でしめたら、丸く玉にしておきます。

これを「とうじかご」と呼ばれる竹籠に入れ、野菜やきのこ、油揚げなど10種類の具材を煮込んだ鍋で温めます。

そばに具材と汁をかければ「おにかけそば」の完成です。
(2人前3850円)

記者リポート:
「野菜やキノコにだしの味が染みていて、コシのあるそばとの相性も抜群です」

そばを「とうじかご」に入れて温かい汁につける

これとよく似たのが松本市奈川地区の「とうじそば」。北信地方でも「おとうじ」と呼ばれ、ひやむぎやそばを入れて食べられてきました。東信では「おにかけそば」と呼ばれ、店ではうどんに替えた「おにかけうどん」も出しています。こちらも大勢が集まる席で食べられてきたのではないかということです。

はりこし亭・横田顕 亭主:
「冠婚葬祭でというのは、よく伺ってます。お酒の席の最後に、おそばとおにかけで召し上がって、みんなでワイワイと」

各地に伝わる「おにかけ」。中澤教授は信州らしい食文化だと話します。

「志和の会」の皆さん

長野県立大学・中澤弥子教授:
「お米を節約するために粉を食べてきたという文化、長野県で広く残ってると思うんですね。そばのおいしいところは、そばになるでしょうし、そうめんの流通がしやすかったところとか、おいしく食べるということでそうめんを使われたのではと思います」

志和の会・酒井さつきさん(78):
「特別の具材がなく、昔からどこにでもある具材を使って作られていた、そういった懐かしい味を次の世代にも伝えていけたらなと思います」

はりこし亭・横田顕 亭主:
「みんなで家族団らんだったり、そういうことができるので、そばと野菜と両方を味わって、会話が弾むようなそんなひと時にしてもらえたらなと」

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長野放送ニュース

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