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関心の薄れ懸念…ウクライナ侵攻半年 ポーランドで支援活動する日本人「心を寄せ続けて」

ロシアのウクライナ侵攻が始まって、24日で半年。戦闘は長期化の様相です。隣国・ポーランドで支援活動をしている長野県千曲市の男性は、関心の先細りを懸念していて、支援の継続を訴えています。

「子どもたちが手伝ってくれています。これはルガンスクに行く車です」

声の主は、ポーランドで日本語学校を運営する千曲市出身の坂本龍太朗さんです。

坂本さんは侵攻が始まるとすぐにウクライナの友人の訴えを動画投稿サイトに上げ、現地で避難家族の支援を始めました。

戦地のウクライナには服、靴、医療物資、発電機、マット、パソコン、そしてウクライナ語に訳した日本の絵本などあらゆる物資を送ってきました。

また、車も送りました。

千曲市出身・坂本龍太朗さん:
「ポーランドで買った『ニッサン』です。人道物資の前線への輸送や兵士の遺体の輸送に活躍していたが、物資搬入の時にロシア軍の銃撃を受け、弾痕がある。今はドネツクで民間人避難に使われている。ウクライナ国内では車両が全然、足りていない。これから冬に向けて、まきも作らないといけない。ハンマーやおのの支援も必要」

自宅ではこれまでにウクライナの避難家族を2組、受け入れました。

キーウ周辺からロシア軍が撤退してから3月に受け入れたこちらの家族は、キーウ近郊の街・ブチャに戻りましたが、まだ危険だと判断し今は日本に避難しているということです。

こちらは5月に受け入れたハルキウから来た母親と子ども2人。

千曲市出身・坂本龍太朗さん:
「家が破壊されている、戦車で。帰る場所がないんですね、お父さんは今でも残っているが」

ノルウエーに留学していた息子は軍に志願しましたが…

息子(22):
「軍の人に言われたのは『若い世代は守られるべきだ。戦争に行くべきではない』と。国境で出会った日本人が日本にも行けると教えてくれました。文化や言葉が異なる日本に行くのは不安はあります。観光じゃありませんし」

このあと親子はビザを取得、日本へ渡りました。

一時、避難民の流入で混乱したポーランド。ウクライナに戻る人々が増え、少し落ち着いてきたということです。

しかし、それは同時にウクライナがより厳しい状況になっていることを意味すると坂本さんは言います。

千曲市出身・坂本龍太朗さん:
「『国内の避難民』の数がすごく増えている。(生活に使う)発電機も足りていない。避難先で凍え死ぬことも心配される、今から支援する必要がある」

長期化で心配されるのが、ウクライナに対する世界の関心が薄れること。坂本さんはこのところ日本の関心も低くくなっていると感じていて、引き続き、ウクライナに心を寄せてほしいと訴えています。

千曲市出身・坂本龍太朗さん:
「状況は悪化している。避難民、戦争孤児は増えている。インフラもどんどん破壊されていく。状況が悪化する中、関心は薄れている、矛盾に常に苦しんでいる。戦争はいつ山が来るか、復興が始まるか分からない。細く長く続けることが大事なので考えていただきたい」
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