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「ストレスで泣き出す人も」 ウクライナ避難民の心のケア…隣国の態勢作り支援 派遣の臨床心理士が報告会

ウクライナ侵攻から間もなく半年です。避難民を受け入れているポーランドに派遣され先日、帰国した諏訪赤十字病院の臨床心理士が報告会を開き「経験を災害の多い日本で生かしたい」などと話しました。

諏訪赤十字病院・森光玲雄さん:
「突然で大規模で短期間で大量に避難民が流入してくる、そういうクライシス(危機)だった」

こう話すのは、諏訪赤十字病院の臨床心理士・森光玲雄さんです。

ロシアによるウクライナ侵攻から間もなく半年。現地では今も戦闘が続き、避難民はおよそ1500万人といわれています。

森光さんは避難者を受け入れている隣国ポーランドに派遣され、臨床心理士の立場から避難者の心のケアに向けた態勢づくりを支援。

ポーランド赤十字社のスタッフへ助言などを行い今月3日に帰国しました。避難民はストレスが大きく泣き出す人も多かったということです。

諏訪赤十字病院・森光玲雄さん:
「(避難民は)家族が離れ離れになって、国を自分たちだけ離れてしまった罪悪感、自分たちのソーシャルなアイデンティティーが失われて、自分が何者でもなくなるというステータスに苦しむ」

長期化する戦闘。今後も避難民の心のケアは重要で、森光さんは現地スタッフへの助言が少しでも役に立てばと話しています。

一方、森光さん自身は今回の経験を日本でも生かしたいとしています。

諏訪赤十字病院・森光玲雄さん:
「見てきたものを伝えたい。日本は災害の多い国なので、必ず共通項や学びになる部分はある。そういったことを共有していく作業をしたい」
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