どんど焼きに込めた思い
今年最初の三連休。
各地でどんど焼きや三九郎が行われました。
新型コロナの影響で中止した地域もありましたが、
ある特別な思いを込めて、
この伝統行事を行った地域に取材に行ってきました。
県内の最北端に位置する栄村です。
年末からの大雪で、
住民たちは雪かきに追われていました。
その中、子供たちの姿を発見。
どんど焼きで焚き上げる正月飾りを
各家庭から回収していたのです。
広場では、大人たちが土台にカヤを括り付け、
正月飾りを置き、準備完了。
どんど焼きがスタートしました。
空高く上がる炎をじっくり眺めていた子供たちは、
「去年は新型コロナの流行で、友達と遊べなかったので、
今年は思い切り遊びたい」と話していました。
今年、栄村は長野県北部地震から10年を迎えます。
「一刻も早く日常が取り戻せるように」と食堂を営む女性は、
この10年に思いを寄せていました。
新型コロナの収束、そして
災害のない平穏な1年になることを祈るばかりです。
(2021・1・21 産経新聞 コラム)