■同世代との交流が拓く平和への道

現地の学生とテーブルを囲み交流する様子
ベトナム滞在中、学生たちは現地の大学で日本語を学ぶ同世代の若者とも交流を深めた。
ホーチミン市の大学生とは戦争証跡博物館の見学や食事を共にし、ダナン市の外国語大学では沖縄伝統のエイサー太鼓を披露した。
共にかつて戦場となった国の学生たちと、将来の夢や結婚観といった等身大の会話を交わした女性は「同じ学生として笑顔で話せたことが嬉しかった。現地の人々とつながりを持つことが、その国のニュースや歴史に自発的な関心を持つ第一歩であり、平和への一番の近道になる」と手応えを語った。
■86歳カメラマンが語る平和の価値

平和への思いを語る石川文洋さん
長年にわたりベトナム戦争取材を続けてきた86歳の戦場カメラマン・石川文洋(いしかわ・ぶんよう)さんは「枯れ葉剤や原爆の開発に携わったのは優秀な大人たちだ。その影響が子どもに表れている。大人は反省しなければならない」と指摘する。
現在も世界各地で紛争が相次ぎ、日本国内でも防衛費の増額や基地問題が議論される中、石川さんは「戦争が起きれば犠牲になるのは常に民間人だ。散歩や通学ができる当たり前の日常こそが平和である」と説く。
原稿にペンを走らせながら、自身が撮影した写真と文章を通して、戦場の真実と平和の尊さを未来へ伝え続ける決意を新たにしている。

