■「ストーリーに興味」東京で高評価

2組(極辛口)
スカイツリーを望む東京・浅草にある国産シードルの専門店では、全国から厳選した約 40種類の中に、「林檎学校」の商品が並びます。
オーナーの玉越さん夫妻は、かつて飯綱町を直接訪れ、畑と醸造所を自分の目で確かめたうえで取り扱いを決めました。
「廃校を活用したところだったり、組によって品種が違ったり、酵母を変えたりのストーリーは、説明するとお客さんが興味を持ってくれる」と夫妻は話します。
フランスからの観光客にも評価が高く、本場の目利きからも認められた品質は「林檎学校」の一つの勲章となっています。
■「使命を示してくれた」父の背中

父・久則さんと母・悦子さん
小野さんがシードルの道に踏み込んだ背景には、父・久則さんの存在があります。
久則さんはリンゴの直販やジュース製造に取り組みながら、2005年から委託醸造によるシードルの販売を始めた先駆者です。
システムエンジニアや経営コンサルタントとして別の道を歩んでいた司さんは、父からの協力依頼を機に実家に戻り、2017年に同じ志を持つ3つの農家で会社を設立。果実酒製造免許を取得して醸造を本格的に開始しました。
「シードルをほぼ知らない頃に、その存在に気付いてやってみようと言い出した父は、私に次にやるべきこと、使命を示してくれた」と小野さんは振り返ります。
現在スタッフは 5人、自社製造のほか飲食店や酒類販売店からの委託醸造 (ODM) も受け、事業の幅を着実に広げています。
「地元の原材料を使って地元で作る。品種やその土地の品質を見極めながら、どうやって味にしていくかを一つ一つちゃんと考えて作っていかないと、よりおいしいものができない」。その言葉に迷いはありません。
※この記事は、 2026年6月26日にNBS長野放送でOAした「フォーカス信州 信州クラフトの味2~食卓を彩る匠たち~」をもとに構成した内容です(全3回の記事その1)

