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長野駅前3人殺傷 矢口雄資被告は当初「黙秘」 その後「無罪」主張、「社会に復帰したい」などと供述 裁判の争点は…専門家「犯人性」か「責任能力」 事件から1年も…裁判がいつ始まるか見通せず

中学校ではバスケットボール部に所属し、明るい性格で運動神経も良かったという矢口容疑者。市内の高校に進学し、卒業後は首都圏の大学へ。

ただ、近所の住民などによりますと、ここ10年ほどは周囲との交流がほとんどなく、実家から少し離れたアパートの一室で1人で暮らしていたとみられます。

捜査関係者によりますと、矢口容疑者は生活保護を受給していて、部屋は電気と水道が止められていたということです。

矢口容疑者は逮捕当初、事件について「分からない」などと黙秘していました。

しかし、その後は「無罪を主張します」「社会に復帰したい」などと供述しているということです。

逮捕の後、長野地検は約5カ月間にわたり事件当時の精神状態や責任能力の有無などを調べる鑑定留置を実施しました。

その結果、「刑事責任が問える」と判断。2025年8月、丸山さんを牛刀で刺して殺害した罪などで矢口容疑者を起訴しました。

事件から1年を前にした1月20日、長野地裁では、裁判の争点や証拠を絞り込む1回目の公判前整理手続きが行われました。

ただ、手続きの内容は明らかになっておらず、裁判がいつ開かれるのか見通しはたっていません。

男女3人が無差別に襲われ1人が犠牲となった事件。刑事法の専門家は、裁判について、被告の「犯人性」か「責任能力」が争点になるのではと話します。

法政大学 法科大学院・水野智幸教授:
「非常に重大な事件で近くの地域の方は不安になっているだろう。これからの裁判が注目されていると思うので、順調に進んだらと思っている」

元裁判官で刑事法が専門の法政大学法科大学院の水野智幸教授です。

事件から1年がたち、ようやく公判前整理手続きが始まった状況を次のように推察しています。

法政大学 法科大学院・水野智幸教授:
「少し(進みは)遅いような気がする。被告人の供述がないのであれば、弁護人が方針を立てられない。方針を立てるためには検察官がどのくらいの証拠を集めているか見る必要があるので、そこに時間がかかっているのでは」

矢口被告は逮捕当初、黙秘していましたが、その後「無罪を主張します」とも供述しているということです。

検察側は鑑定留置の末、「責任能力があった」として起訴しましたが、水野教授は今後、弁護側が精神鑑定を請求する可能性もあると話します。

法政大学 法科大学院・水野智幸教授:
「弁護人の方針が決まれば進むと思うが、概してこういう事件では弁護人が検察官が起訴前に行った精神鑑定が問題ある、もう一回、鑑定してほしいと裁判所に請求する場合もある。(裁判まで)また数か月くらいかかることが多く、さらに延びることも予想される」

開始時期が見通せない事件の裁判。水野教授は、被告の「犯人性」か「責任能力」が争点になるのではと話します。

法政大学 法科大学院・水野智幸教授:
「本当に被告人が何も話さないのであれば、客観的な証拠、防犯カメラ映像や目撃者の証言、被告人を確保・逮捕・検挙するときに至る警察の捜査の状況などから(検察は)被告人が犯人で間違いないですと立証するのでは。犯人性が間違いないとなれば、この事件では責任能力が問題となるのでは」

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