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「熊肉」をシューマイ、炊き込みご飯に 高校で駆除したクマを活用した「ジビエ調理講習会」 生徒「命は大事に食べないといけないと」 地域資源を有効活用する狙い

熊肉を使ったシューマイ

長野県木島平村の高校では、駆除されたクマの肉を活用したジビエ料理の講習会が開かれました。ジビエを地域の資源として有効活用しようという狙いです。

下高井農林高校で行われた調理実習

木島平村の下高井農林高校で行われた調理実習。生徒たちが手際よく作っていたのは、シュウマイです。

このシューマイの具に使われているのは、「クマ肉」です。

クマとの共存や農業被害対策についての学習

今年、全国で出没や被害が相次いでいるクマ。県内でも連日、人里での目撃が続いています。

高校では、クマとの共存や農業被害対策についての学習を行っていて、毎年、クマの餌になりやすい放置された柿の実を収穫する活動も行っています。

富井千尋さん

11月25日の調理実習は、クマについての学習の一環で、駆除されたクマ肉の活用法を学ぼうと、行われました。

講師を務めたのは、野沢温泉村の中華料理店の料理人で、ジビエ料理を研究している富井千尋さんです。

下高井農林高校で行われた調理実習

実習で作ったのは、富井さん考案の4品。生徒たちは全員、クマ肉の調理は初めてです。

クマの肉は、処理施設が少ないことなどから、一般への流通はほとんどありません。

講師・富井千尋さん:
「臭いとか硬いとか警戒される方が多いんですが、皆さんに体験してもらってクマ肉の良さが伝われば」

シューマイ

調理開始から約3時間。

シューマイや中華風の炊き込みご飯や、クマ肉のワンタンを入れたスープなどが完成しました。

2年生:
「歯応えがあってジャーキーみたいな感じでおいしい。臭みは全然ない。ジビエで作った鹿肉バーガーとかあるし、(クマ肉も)可能性は無限大にあると思う」
「おいしい。命は大事に食べないといけないと思った。煮込みとか。和食にもあいそう」

炊き込みご飯

講師・富井千尋さん:
「(将来)駆除したものを製品にして『農林ブランド』をつくって世に送り込んで、いろいろな人に今の現状・問題に向き合ってもらえるようになれば」

学校では、今後もジビエを地域の資源として有効活用を進めていきたいとしています。

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