
寿司
東京や神奈川に店舗がある寿司チェーンの「独楽寿司」が、長野県麻績村の住民たちに寿司を振る舞いました。20年以上前から村内などで栽培されたコメをシャリに使っていて、生産者への感謝の思いを込めた振る舞いです。
重さ50キロほどのマグロ。手際よくさばき、職人が一つ一つ丁寧ににぎっていきます。
農家:
「うみゃー、こりゃ」
10月22日、麻績村で開かれた「産地交流会」。東京や神奈川に店舗がある寿司チェーンの「独楽寿司」が、地域のコメ農家や小学生を招き寿司を振る舞いました。
交流会のきっかけは、シャリにあります。
独楽寿司・高麗正之介副社長:
「筑北地区のおコメを使っている」
独楽寿司が使用しているのは「筑北はぜかけ米」。筑北村や麻績村で栽培・されたコメで、甘みがあり、酢が染み込みやすく、シャリに適しているとして20年以上使用しているということです。
板前:
「今年もいい状態でツヤもあるし、シャリの粒もたっていますし、非常に農家さん、頑張って作ってくれたかな」
独楽寿司・高麗正之介副社長:
「お客さまから言われるのは、『シャリがおいしい』と。おいしいお米がないと、おいしいシャリができないので、感謝している」
交流会は、生産者に感謝の気持ちを伝えようと2007年から2年に1回の頻度で行っていて、2025年で9回目です。
農家もこの交流会を楽しみにしていました。
麻績村の農家:
「(相性が)抜群に良いね。コメの水加減と魚の水分のバランスが最高に良いから、寿司がおいしい」
JAによりますと、「筑北はぜかけ米」を作っている農家は200人ほどで、そのほとんどが70代以上だということです。
高齢化が進み、生産量も年々減少する中、若い世代にコメ作りへの関心を持ってほしいと小学生も招きました。
地元の小学生:
「あんな豪華なマグロを食べたことがなかったので、止まらなかった」
「地元のおコメがこんなにおいしいなんて思わなかった」
「家でもおコメを作っている。大人になったらおコメの作り方を継いで、コメ作りをしたい」
独楽寿司は、こうした交流会が、農家の生産意欲の向上にもつながればとしています。
独楽寿司・高麗正之介副社長:
「1年でも長く農業を頑張っていただけたらうれしい。筑北はぜかけ米をずっと使っていけたら」