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店主が亡くなり…物価高も影響 高校生に愛されてきたラーメン店が閉店 「店の味を絶やしたくない」アルバイトをしてきた男性が引き継ぐも…多くのファンが別れ惜しむ

原点ラーメン

特集は地元で愛されてきたラーメン店の最後です。長野県伊那市で30年余り愛されてきた店が物価高の影響などで閉めることになり、5月24日の営業最終日は、多くのファンが別れを惜しみました。

「らーめん屋 原点」にできた長い行列(5月24日)

湯気が立ち上るラーメンや油そば。チャーシューや野菜を盛り付ければ完成です。

客:
「おいしいです、最高です」

多くの客でにぎう店もこの日が最後。5月24日、JR伊那市駅近くにある「らーめん屋 原点」は長い行列ができていました。

東京から:
「ずっと行きたかったんですけど、きょう閉店するというので、行こうぜという感じで」

別れを惜しむ多くのファンが足を運んでいたのです。

東京から:
「油そばもう一回食べたくて来ました。良かったです、おいしいです」

伊那市内から:
「最後、来られないかと思ったんですけど、来られて良かったです」

「原点」をオープンさせた前店長・酒井孝志さん 享年66(2018年取材)

「原点」のオープンは1993年。酒井孝志さんと妻・なみよさんが始めました。

看板メニューの「原点ラーメン」や「油そば」は、極太麺にたっぷりの野菜が特徴です。夫婦の人柄もあり、多くの人に愛される店となったのです。

しかし、2024年5月に孝志さんが亡くなり、なみよさんも体調を崩して店に出ることができなくなりました。

らーめん屋 原点・河内祐貴さん

店を引き継いだのは、高校時代からアルバイトに来ていた河内祐貴さん(27)です。

らーめん屋 原点・河内祐貴さん(5月2日):
「急に閉めると、お客さんもそうだし、僕もこの店は好きなので、それが寂しいかなと思い、できるだけ長くできるようにと思い引き継いだ感じ」

河内さんは、店への思いを胸に厨房に立ち、奮闘してきましたが。

らーめん屋 原点・河内祐貴さん:
「1人になるタイミングから考えてはいたんですけど、(食材の)原価が高いのと、ガスとかもそうですし、いろいろなタイミングが合い、今回やめるということにしました」

コロナ禍で減った客が戻り切らないところに物価高などが追い打ちをかけ、店を閉じることに。

らーめん屋 原点・河内祐貴さん
「(酒井さんを)一番近くで見ていたのは僕なので、あのままの味、あのままに近い味を最後に皆さんに食べていただけたらなと思います」

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長野放送ニュース

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