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【米高騰】「価格が下がるのは難しい」5キロあたりの平均価格は4268円 備蓄米放出も「不足感」 量販店や学校給食向けに製造の業者「新たな客の引き合いは断っている、会社の経営は難しい」

備蓄米

高騰するコメです。政府が備蓄米を放出しましたが、今のところ高止まりが続いています。こうした中、JA全農長野は2000トンを追加で落札。供給の安定や価格が下がることにつながるのでしょうか。

長野市のA・コープファーマーズ南長野店。

(記者リポート)
「売り場のこちらに並んでいるのが備蓄米です。5kgで3200円あまりとなっています」

30袋ほど並んだ「備蓄米」。店頭価格は5キロで3229円で、他の銘柄に比べ、1000円ほど安くなっています。

備蓄米を買った客はー

備蓄米を買った客:
「4000円とか5000円のお米は食べてられないですよね。どんな品種よりかも、食べられないと困りますよね」

JA全農長野は3月の1回目の入札で県内の卸売業者向けに1000トンを落札。これまでに62パーセントが実際に業者に受け渡されたということです。

しかし、価格は下がっていません。19日発表されたコメの5キロあたりの平均価格は前の週より54円高い4268円、「高止まり」が続いています。

こちらのスーパーでも「コシヒカリ」や「風さやか」は5キロ4000円程度です。「不足感」が続いていることが大きな理由です。

長野県A・コープ・樽田博儀 商品第2課長:
「お米の需要が高まっている状況で、備蓄米も販売するが、それ以外の米の確保も動いていかないといけない。ある程度、値段を乗せて囲いこまないといけないという側面もある。(価格が)これ以上、下がるというのはなかなか難しいのかな」

のり巻きにいなりずし。量販店や学校給食向けに製造している松本市の豊炊飯です。

備蓄米は食品の製造・加工業者にも売り渡されています。こちらの会社にも月に3トンから4トンほど入って来ていますが、まだまだ足りない状況だということです。

豊炊飯・小山哲生社長:
「新たな客の引き合いは断っている。一定量、確保できなければ会社の経営は難しく、経営戦略も本業から少し離れたところに変えていかなければいけないかなと、検討する時期になってきているかもしれない」

安定的に供給されなければ「コメ離れ」も広がってしまうのではと懸念しています。

備蓄米を放出しても一般の消費者、炊飯加工業者とも「不足感」を感じています。

こうした中、JA全農長野は先月行われた3回目の入札で倍の2000トンを確保しました。6月中旬頃から店頭に並ぶ見込みで、少しでも価格が下がることに期待しています。

JA全農長野・池田吉隆 米穀課長:
「『なかなか売り場に行ってもないよ』とならないように、皆さんに渡るように卸と連携しながら販売や供給をできれば。本格的に備蓄米が潤沢に流通すれば不足感は解消されるし、今のような状況(高値)、もしかすれば、緩和されるのではないかと想定している」

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