
資料 北アルプス爺ヶ岳
北アルプス爺ヶ岳で4月30日午前、2人の遺体が発見され、行方不明になっていた神奈川県川崎市の55歳男性と長野県松本市の40歳男性と判明しました。
大型連休が始まった4月26日以降、長野県内で山岳遭難が相次ぎ、3人が死亡、6人が重傷を負いました。長野県警は自分の体力に見合った計画を心掛けるよう呼びかけています。
爺ヶ岳周辺では、別々に登山をした川崎市の55歳の会社員の男性と、松本市の40歳の会社員の男性が4月28日から行方不明になっていました。
30日、遭難者を捜索中の長野県警のヘリコプターが午前8時前に爺が岳の南西の扇沢の標高1670m付近で山中で倒れている1人の遺体を発見しました。身元は川崎市の55歳男性とわかりました。
また、午前10時半頃にも県警のヘリが、爺が岳南西の柏原新道の東側斜面の標高約1720m付近で倒れている1人の遺体を発見しました。身元は松本市の会社員の40歳男性と判明しました。
一方、大天井岳では東京の48歳の会社役員の男性が救助されました。
男性は28日に稜線から滑落し、同行者が救助を要請していました。29日に発見されたものの強風で近づけませんでしたが、30日朝6時過ぎに県警ヘリが救助しました。
意識はあり、会話も出来ますが、腕の骨を折るなど重傷だということです。
大型連休が始まった4月26日以降、長野県内の山岳では10件の遭難が相次いでいます。
30日に遺体で発見された2人を含め3人が死亡、このほか8人が救助され6人が重傷、1人が軽傷を負いました。
長野県警によりますと、春山の遭難は下山中の転倒と残雪による滑落がほとんどで、「残雪に足を取られて体力と時間を予想以上に消耗し、心に焦りが生まれ、ささいなミスで遭難するケースがある」ということです。事前に下調べをして、自分の体力に見合った登山計画を心掛けるよう呼びかけています。