
提供:阿南町
毎年、ふるさと納税でコメを返礼品としている長野県阿南町で、15日から、2025年度の受け付けが始まりました。コメの価格高騰や品薄が続いていることもあり、初日から申し込みが殺到しています。
15日朝の阿南町役場。午前10時になるとー。
職員:
「はい、阿南町役場振興課です」
職員が次から次へと電話対応に追われていました。
問い合わせが相次いでいたのは、町の返礼品の「コメ」についてです。
職員:
「4口、寄付をいただけるということです」
町は、2013年度から町内の農家が生産したコメを返礼品としています。
寄付の大半を占める人気の返礼品で、2024年度は1億3600万円余りの寄付を受け付け、161トン余りのコメを発送しました。
2025年も9000円の寄付に対し1袋6キロを返礼品としていて、新米の収穫後に発送する予定です。
申し込みはインターネットのみですが、申請方法の問い合わせなどで、午前10時の受け付け開始とともに担当課には電話が殺到していました。昨今の「ある事情」が背景にあるようです。
阿南町振興課・南島剛志課長:
「コメの価格高騰の影響か、例年より問い合わせや申し込みが多く感じる」
2024年から長引くコメの価格高騰。14日発表された全国のスーパーの5キロ当たりの平均価格は4214円で、前の年の同じ時期の倍以上になっています。
また、品薄も続いていて、小売店などでは、コメの購入数を制限しているところが多くあります。
こうした状況から、阿南町だけでなく全国の他の自治体でも返礼品のコメへの申し込みが急増していて、茨城県坂東市では、在庫不足となり、1万件以上の対象者へ返礼品が送れない事態となっています。
町は、確保できると見込む120トンまでで締め切る予定ですが、午後3時時点の申し込みは、すでに9810万円・65.4トン分に上っています。
阿南町・勝野一成町長:
「この暑さの中で確実に取れるかどうかも心配なんだけど、そこらも見ながらふるさと納税していただいて、本当に全部、農業者のためになれば良いと思う」