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東日本大震災“翌日”の大地震 栄村「震度6強」から14年 小学生が「助け合い」考える 炊き出し支援続ける女性が講演「自分に何ができるか考えるきっかけに」 

栄小学校 12日 午前8時半ごろ

長野県栄村で最大震度6強を観測した地震から3月12日で14年です。小学校では、児童たちが能登の被災地などで炊き出し支援を続ける女性の話を聞き、災害時の「助け合い」を考えました。

住宅33棟が全壊(2011年3月12日、栄村)

県の北端部にある栄村。2メートル以上の積雪が残る村内は、12日も静かな時間が流れていました。村を襲った大地震から12日で14年です。

2011年3月12日、東日本大震災の翌日、県北部を襲った最大震度6強の揺れ。栄村では住宅33棟が全壊しました。多くの住民が避難生活を余儀なくされ、ストレスなどで3人が災害関連死と認定されました。



星野百代さん

当時、住民たちの避難所となった栄小学校。毎年3月12日に地震の経験や教訓を語り継ぐ会を開いています。

星野百代さん:
「大切な命を守るため、私たちはすぐに能登半島へ炊き出しボランティアに行くことを決めた」

今年の講師は、災害被災地の炊き出し支援に取り組む長野市の星野百代さんです。

星野さんは、2019年の台風19号災害で、浸水被害の大きかった長野市長沼地区や豊野地区で炊き出しなどの支援にあたりました。その後、長沼地区に移住し飲食店をオープン。地域に寄り添いながら支援を続けてきました。

石川県輪島市で炊き出しを行う星野さん夫妻(2024年)

さらに、能登半島地震でも、これまでに30回ほど炊き出しを行うなど支援を続けています。

講演では、被災直後の避難所では水が使えない中で500人分の食事を作ったことや、地元の小学生が進んでゴミ拾いや配膳をしてくれた話を紹介しました。

星野百代さん:
「大切な命を守るボランティアは、みんなもできます」

児童たちはー。

5年生:
「私ももし地震とかが起きたら、その小学生のように手伝いたいと思った」

3年生:
「またこういう地震が栄村で起きたら、僕の命も守りながら、他の人の命も守りたい」

星野百代さん:
「遠くても何かできることがあるんじゃないかとか、できることをしている人もいるということを知ってもらうことが、その子の考えとか発想につながって、何ができるだろうと考えるきっかけになればうれしい」

小学校ではこれまで、地震の記憶の継承に重点を置いてきましたが、全国で様々な災害が起こる中、防災や助け合いについても学んでいきたいとしています。

栄小学校・神田由美子教頭:
「全国各地でさまざまな被災をされている地域や人々のために、自分たちが被災者としてどんなことができるか、自分事として考えてほしい思いがある」

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