
提供:国立感染症研究所
長野県内でノロウイルスによる集団食中毒が相次いでいます。2月21日以降、飲食店や旅館、高校の寮など4件。県の担当者は「手洗いや消毒を徹底してほしい」としています。
発症すると下痢や嘔吐、発熱などを引き起こすノロウイルス。2月、伊那市の飲食店で料理を食べた客19人が嘔吐や腹痛の症状を訴え、その後の検査で、ノロウイルスによる食中毒と判明しました。
その後も、野沢温泉村の旅館と長野市の飲食店、飯山市の高校の寮で食中毒が確認されました。患者の中には、入院した人もいますが、全員、快方に向かっているということです。
なぜ、相次いでいるのでしょうか?
県 食品・生活衛生課・松本泉さん:
「(ウイルスは)今のように気温が低い、湿度が低くて乾燥した環境下で生存しやすい特徴がある。一方、人の側は、冬の気温で非常に体調の崩しやすい時期」
気温や湿度が低い環境で、免疫力も低下しているとウイルス感染しやすく食中毒につながりやすいと言います。予防の上で大事なのが、手洗いと消毒です。
県 食品・生活衛生課・松本泉さん:
「一番大切なのは、やはり手洗いを適切に行うということになります。ノロウイルスの感染力をなくす、そのために加熱を徹底、あるいは次亜塩素酸ナトリウムのような塩素系の消毒剤を使う、どちらかの手段が基本」
調理や食事の前、トイレの後などは石鹸で丁寧に手を洗うこと。また、アルコールが効かないため、調理をする際は熱湯や塩素系漂白剤で消毒することが重要です。
県は、感染性胃腸炎の患者が増えていることから1月29日に、2年ぶりとなる「注意報」を発表し、感染対策を心がけるよう呼びかけています。
県 食品・生活衛生課・松本泉さん:
「ノロウイルス感染症、食中毒、そういったものが非常に流行しやすい時期に差し掛かっている。対策をして食中毒を防いでいただきたい」