
灯油の駆け込み配達
ガソリンだけでなく需要期を迎えている灯油も値上がりするため、販売店などには配達の依頼が多く寄せられています。寒さの厳しい信州では、暖房の燃料などとして灯油が欠かせず、住民からは家計への影響を心配する声が聞かれます。
冬本番を迎えた長野県飯山市。この時期になると、市内のガソリンスタンドには、「ある依頼」が多く舞い込みます。
向かったのは一軒の住宅。
ホースをつないで注入しているのは「灯油」です。
寒さの厳しい冬は、暖房の燃料として灯油を使う家が多く、配達の依頼が多く寄せられます。
ただ、17日は別の理由の注文も―。
90代男性:
「それは困りますよ。値上がると大変なことになる」
「値上げ前」の駆け込み注文です。
政府の補助金が、1リットルあたり5円縮小され、こちらのガソリンスタンドも、19日から1リットルあたり3円の値上げを予定しています。
(1リットルあたり128円→131円)
90代男性:
「部屋ごとにあるんですよ、ストーブが。節約するとすれば、この部屋で使っているときは、他を消しましょう、止めましょうと。かなわないですよね、早く何とか落ち着いてほしいですよね
従業員:
「これから一番使う時だから」
(Q.値上がり前にという方もいますか)
従業員:
「(値上げの)お知らせも張らせていただいたので、(駆け込みの)連絡が来るかなってところですね」
続いて向かった別の住宅も駆け込み注文でした。
(Q.値上げ前に入れられたのは)
80代男性:
「私も聞いてね、頼んだんです。この暮れに出費を抑えたいと」
ホームタンクやポリタンクなどあわせて430リットルを購入。
19日以降の配達なら、さらに約1300円がかかっていたことになります。
住民からは、家計への影響を懸念する声が聞かれまました。
80代男性:
「この地域に暮らしている人は、(灯油は)命の綱みたいなものですからね。なかなか倹約できないですよね。家計に響くのではないかと」
80代女性:
「(冬の値上がりは)厳しいですね。値上がりしても、寒いところにはいられないからお願いして入れてもらうと思う」
補助金は1月もさらに縮小されるため、寒さだけでなく家計にも厳しい冬となりそうです。