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母「こんな国に産んでごめんね」15歳息子が事故で死亡 飲酒隠すため口臭防止剤…ひき逃げ「逆転無罪」見直される可能性 最高裁で弁論 母「反省のない被告人に対しては実刑判決を」

判決を不服として東京高検が上告。これを受けて最高裁が双方の主張を聞く「弁論」を開きました。

(記者リポート)
「弁論では過去の判例を引き出しながら、検察側、弁護側が二審の判決についてそれぞれの意見を示しました」

検察側は、「道交法の解釈・適用を誤っていて、被告の行動を過小評価している」と主張。

一方、弁護側は、「救護義務違反の罪は成立しない」とする二審判決を支持した上で、すでに確定している過失運転致死と「別々に処罰する理由はない」と一事不再理の原則を主張しました。

弁論を傍聴した両親はー

母・真理さん:
「直ちに救護されれば救われる命はあると思う。高裁判決を破棄して、最高裁で判決を出してほしい。できれば反省のない被告人に対しては実刑判決をお願いしたい」

父・善光さん:
「弁論が開催されたということは一つの光が差しているが、ただ開催されただけで判決がくだされたわけではない。望みをもって検察もしっかり対応してもらい、私たちも今後の裁判に臨んでいく」

最高裁での「弁論」。実は、極まれなケースで二審の判決が見直される可能性が出ています。

2023年1年間の最高裁の終局処分人員は1591人で、このうち二審判決が破棄されたのはたったの3人です。

刑事訴訟法に詳しい信州大学経法学部の丸橋昌太郎教授によりますと、「最高裁では、多くの上告審が、弁論を開くことなく棄却されている」と言います。

一方で、「二審判決を破棄する可能性がある場合には、弁論を開かなければならず、本件も破棄される可能性があると判断されたものと言える」ということです。

上告の棄却か、それとも二審判決の破棄か。事故から10年、最高裁の判断が注目されます。

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