講演では、「容疑者扱い」の報道により、誹謗中傷を受け、「今、死ねたら楽になると思ったこともある」などと当時の苦悩を語りました。
その上で、マスコミに対しては、同じような報道被害を繰り返さないための取り組みを求めました。
松本サリン事件 第一通報者・河野義行さん:
「メディアというのは、誤報とか、人権侵害を起こさないための手法をとっくに分かっている。分かっているけれども、それが実践されていない、だから繰り返す。ですから、メディアがやらなきゃいけないのは、『自分たちで議論して得た結論を実践する』そのことが大事じゃないか、そんなふうに思います」
また、当時の理不尽な状況の中でも、「友人や同僚に支えられたことで孤立せずに耐えられた」と語った河野さん。
講演会の最後には、「自分のことを100%信じてくれる人を、たった1人でも作っていただきたい」と参加者に語りかけました。
参加者はー
町内から:
「自分自身を持って最後まで戦ったところがすごいなと。速報性も大事という話も言っていたので、そういうのも確かにあると思うが、根拠を得た上で報道したらいいのかなと」
伊那市から:
「一般人はどうしてもマスコミに操作されてしまうし、ましてやSNSのはやった時代で考えないといけないなというのが、今回の感想」
「今、死ねたら楽にと思った」松本サリン事件で“犯人視”される報道 河野義行さんが苦悩語る「世間では殺人犯」 マスコミに訴え「速報性より正確さを」事件から30年
