
訓練
テロへの備えです。長野県飯田市で、県や警察、消防などが連携し、不審なドローンが使われたテロ事件が発生したとの想定で、大規模な実動訓練が行われました。
サイレンを鳴らしながら駆け付けた緊急車両の列。消防や警察の隊員が速やかに防護服を身につけます。
7日、飯田市で行われた、大規模なテロ事件への初動対応などを確認する共同実動訓練です。県や市町村、警察、消防自衛隊など約650人が参加しました。
訓練は、野球場に不審なドローンが墜落し、化学剤もまかれ、120人の負傷者が発生。国際テログループが犯行声明を出しているという想定です。
防護服を身に着けて野球所へ入っていく消防の隊員たち。
無線:
「サリンが…」
化学剤は猛毒の「サリン」と判明。重症者を運び出して別の隊に引き継ぎます。
救助隊がカードで伝えます。
担架で運ばれた重症者には解毒用の注射をする訓練も。2021年から消防隊員が使用できるようになったもので、症状を見極めながら太ももに注射します。
負傷者はこの後、体に付いた薬品を水で流す「水的除染」のテントへ。一連の流れを確認していました。
一方、警察の爆発物対策部隊は、犯人グループが残した爆発物のようなものを運び出す訓練を行いました。
北朝鮮のミサイル発射や台湾海峡の緊張など国際情勢が不安定な中で行われた訓練。国民保護法に基づく大規模な訓練は16年ぶりで、阿部知事は「連携の強化が重要」と振り返りました。
阿部知事:
「いつどういう事態が生じても対応していかなければいけないので、日頃からこうした訓練を通じて、関係機関との連携をしっかり強めていくというのが大事」