
結願証を手にする西沢さん
御朱印と巡礼を終えた証し、結願証をもらいました。
高山寺の僧侶:
「結願おめでとうございます」
西沢昌信さん(60):
「ありがとうございます」
西沢さん:
「もらっちゃったよ」
「(結願証は)温かさを感じる、すごくうれしい。1週間くらい温かさを思い出してにやにやしていそう」
■まだ心の中を整理できず…

丹波島橋(長野市)
1年半かかった札所巡り。無事、終えることができましたが。
西沢さん:
「心の中で入り混じったものをうまく結論付けたかったが、ぐしゃぐしゃな状態は変わらなくて、どうぐしゃぐしゃかをより理解することによって、自分が自分の病気の状態に怒っていること、不安を抱えることをもうちょっと落とし込めばうまくコントロールできるのでは」
巡礼を終えたばかり。心の整理にはもう少し時間が必要だったようです。
10月27日―。
1週間後、西沢さんは再び、歩いていました。
西沢昌信さん:
「みんなが支えてくれているからそれに感謝、うれしさと感謝と気持ちよさと」
巡礼を締めくくる「お礼参り」に、自宅から約10キロ先の善光寺へ。旧北国街道を歩きます。
丹波島橋を渡り、人通りの多い中央通りへ。
西沢さん:
「山道よりも歩きづらいかもしれない、この状況は」

善光寺に到着
倉島さん:
「境内入りました」
西沢さん:
「はい」
歩き始めて2時間半、善光寺に到着しました。
■怒りや不安、失望も自分の一部

お礼参り
札所巡りを終え、改めて自分を見つめ直した西沢さんはー。
西沢昌信さん(60):
「いろいろな思いが、それすらも一つ一つが自分なんだと改めて認識して、否定するのではなく一緒に歩んでいく。一つのことを成し遂げたという喜びと、次の新しいものを探せる期待がワクワク感の中にどんどん大きくなっている。やりたいことは山のようにある。視覚障害がやるの?ということを、どんどんやりたいと強く感じる」

「信濃三十三観音札所巡り」に挑戦した西沢さん(後)とヘルパーの倉島さん
怒りや不安、失望も自分の一部。
西沢さんはこれからも歩き続けます。