
お盆に親族20人が集まる(長野市信州新町)
長野市信州新町の花火大会です。山あいに打ち上がる花火は見る人との距離が近く、まさにアットホーム。今年も多くの人が帰省し、花火と名物のジンギスカンで夏の思い出を作っていました。
山あいの夜空を彩る大輪の花火。亡くなった人の魂を弔う「とうろう流し」。
8月15日夜に長野市信州新町で開かれた「第72回ろうかく湖とうろう流しと花火大会」です。
東京から:
「東京と違って近くで見られてすごくきれい」
松本から:
「迫力があって耳の奥まで響いてきてよかったです」
毎年約2万人が訪れる大会。これを楽しみに多くの人が帰省しており、その光景も含め、夏の風物詩となっています。
打ち上げまで4時間―
メイン会場の堤防沿いは既に場所取りのシートで埋め尽くされていました。
長野市内から:
「少しでもいいところで見たいという意気込みです。親の実家がここらへんなので、結婚してから毎年来ています」
射的に輪投げ、夕方、露店も賑わってきました。
長野市内から:
「輪投げとかやったり、入ったりするのがうれしいし、楽しい」
信州新町の名物「ジンギスカン」も人気です。
ジンギスカン+やきそば「ジンメン」を購入―
愛知から:
「おいしい」
「毎年楽しみに、この時期に合わせて帰ってくる」
地元の住民:
「娘夫婦も孫たち連れてちゃんと帰ってきてくれるのでお盆は楽しみにしています」
打ち上げ場所から2キロほど上流では川に流す「灯ろう」が500基、並んでいました。
灯ろうには地元の小中学生の「願い」が書かれています。
とうろうの会の会長:
「花火とセットということで、風物詩で子どもたちの願いが叶うように一生懸命、流している」
住民の減少が続く信州新町。実行委員会は、「伝統をつなぎ、地域の活力になれば」と今年も開催しました。
信州新町納涼大会実行委員会の委員長:
「8月15日は恒例の花火大会で、みんなを元気づけて、生きる活力にするぞと。新町が過疎化の波で人口は減っていますけど、若い人たちにも見せて、その人たちがまた故郷に帰って花火を見たいなという日になるように」
ジンギスカンを囲みながら打ち上げを待つ中沢厚さんの家。
「今年も楽しく開催できてよかったです、乾杯」
普段は息子の幸仁さんと2人暮らしですが、きのうは親族20人が集まりました。
中沢厚さん:
「(花火とジンギスカンは)信州新町の歴史ですから、みんなに味わってもらいたい。年に1回だから、これやることが幸せ」
午後7時、花火大会が始まりました。
約4000発の花火が夜空を彩ります。
灯ろうも―
中沢厚さん:
「いいですね、毎年ね」
孫・侑哉さん:
「たのしかった、きれいだった」
兄の妻・むつ子さん:
「素晴らしかった、今年は最高に良かった」
息子・幸仁さん:
「みんなで集まれる機会があまりないのでいつも楽しみで、小さい子もいっぱい来て、新鮮ですごく良いと思います」
クライマックスは「ナイアガラ」。
故郷の夏、胸に刻んで―
信州新町納涼大会実行委員会の委員長:
「この機会を通じて、地域に残っている人がこの行事を続けているということで、またこの故郷に戻ってきたいと(思ってほしい)そんな思いが通じれば一番ありがたい」