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【2024年問題】業界の今…バス運転手の一日に密着 拘束時間は約13時間、休憩は約5時間 “市民の足”路線バスの便数維持には30人ほど足りず 

アルピコ交通は長野市の循環バス「ぐるりん号」の運行から撤退

このため、アルピコ交通は高速バスの「長野・松本線」を3月で運行終了させた他、長野市の循環バス「ぐるりん号」の運行から撤退しました。

「ぐるりん号」は長電バスのみの運行となり大幅な減便を余儀なくされました。



■「やりがいを訴えていかないと」

アルピコ交通では「大型二種免許」取得費用を貸与する独自の取り組みも行っている

アルピコ交通 長野営業所・植松誠所長:
「これまでのダイヤを運行していくには、十分な乗務員が確保されていないという状況。年齢的なこともあったり、退職される方もいて、全体としては『微減』傾向。路線バスを動かすことが使命と思っているから、減便は残念なことではあるが、やむを得ないという部分でお客さまにお願いしているところ」

アルピコ交通では、採用や待遇で事態を改善すべく長野市の補助金を活用して採用イベントへの出展や休憩室の充実を行う方針です。

他に「大型二種免許」取得費用を貸与する独自の取り組みを行っています。

アルピコ交通 バス運転手・豊田千裕さん:
「バスを運転することが地元の皆さまに喜んでもらえる、必要とされる、そうしたことをわれわれとしてもバス運転手のやりがいをもう少し訴えていかないといけない。そうすることでバス運転を志望する方も増えてくるのではと思っています」

「大豆島保科温泉線」

午後6時半ー。

この日、最後に豊田さんが担当したのは「大豆島保科温泉線」。家路につく客を乗せて最後の折り返し運転です。

業務を終えて

営業所に到着―。

午後8時半。終業の点呼を受けます。

アルピコ交通 バス運転手・豊田千裕さん:
「お疲れさまでした」

豊田千裕さん:
「まず何事もなく一日を終えられたということで、今もいつも通り安どの気持ち。今の時間、家に帰れば子どもはスヤスヤと寝息を立てていると思いますけど、そーっと寝室をのぞいて、寝顔を見て癒やされようと思います」

■「若いドライバーが入ってくれれば」

大きな課題に直面しているバス業界

安全運転を心掛け日々、ハンドルを握るバス運転手。豊田さんも自身と同じような若手の入社を願っています。

アルピコ交通 バス運転手・豊田千裕さん:
「この会社は40代より上のドライバーさんたちがメインなので、そういう方たちが抜けたら、長野市内の路線バスはどういうふうに維持していくのかとか、今すごく現実的な問題に直面していますが、一緒に乗り越えてくれる若いドライバーさんが入ってくれれば、一緒にいい会社をつくって、地域に貢献して、地域の方たちがアルピコ交通を誇りに思ってくれればありがたい」

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長野放送ニュース

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