YouTube X Instagram

『2024年問題』の今 規制開始1カ月 トラック運転手に密着 対応は…休息は拘束時間にらみ厳密に、地道な料金交渉で雇用維持へ 社長は「輸送力低下の兆し」に危機感 

■社長が取引先と料金交渉

まるひろ・中込裕幸社長

2024年問題では、長時間労働が改善される一方、結果的に時間外の手当が削減されて賃金が減り運転手を辞める人が増えるのではとの指摘があります。

1人当たりの輸送力も低下するため、運送会社にとっては「人材確保」と「賃金の維持」が大きな課題です。

まるひろ・中込裕幸社長:
「“1週間に5回、関東に走れました。だけどもう4回しか走れません” そうするとやっぱりドライバーさんの給料も少なくなってしまいますし、全体の物量を今までのようにこなすことがちょっと不可能になってしまうと思う。そこが一番やっぱり大きいですかね」

2024年問題を見越して、「まるひろ」の中込裕幸社長が力を入れてきたのは取引先との料金交渉です。2023年4月から地道に交渉を重ね、5~10%、運賃を上げることができたと言います。

まるひろ・中込裕幸社長:
「直接のお客さんが多いんですけど、お客さんと運賃を交渉しながら、高速代運賃も含めていただくようにしているので採算は何とか保っている」

■「荷持ち」に時間

「まるひろ」では、食品から精密機械までさまざまな荷物を全国に運送

中込社長も元は運転手。実は以前から長時間労働は何とかしたいと思っていました。

運送業界では、荷物を運んだ近くで帰りの荷物を積んで戻るのが一般的でした。その方が効率が良く収益も期待ができるからですが、いわゆる「荷待ち」に時間がかかり、長時間労働の原因になっていました。

「まるひろ」は以前から、帰りの荷物を積むことなく戻る運行に取り組んでいます。規制に支障なく対応できているのは、1度の荷下ろしで採算が取れる「下地」があったからとも言えます。

■ドライバーファーストを

「まるひろ」のトラック

まるひろ・中込裕幸社長:
「やはりどんな状況でもトラックが好きだという子はいるので、そういう若い子たちを育てていくためにも、なるべく家に帰れてトラックに乗せてあげる。そういうもの(会社)をつくってみたかったという夢ではないが、そんな形でこうなってきたという経緯がある」

会社の方針に大池さんはー。

運転手・大池佑弥さん:
「ドライバーファーストでやってもらっている。ドライバーを大切にしてくれてるなと分かるので、そこはうれしい」

  • facebook
  • twitter
  • LINE
長野放送ニュース

あなたにおすすめ