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復興のシンボルに…福島の工房がシャツ開発 県内企業の挑戦“温度調節可能”なタートルネック

長野県千曲市のシャツメーカーが、原発事故の影響が残る福島県双葉町の工房で体感温度を調節できるシャツを開発しました。「再生を目指す町から今後も新しい商品を発信していきたい」としています。

千曲市のシャツメーカーフレックスジャパン。11月発売したシャツが…「ラップネックカラー」です。

プラトウ千曲店・堀内嘉彦さん:
「ソフトな風合い、ストレッチ性の効いている暖かいシャツになります。襟の構造が首を包み込んで暖かい商品になっています」

首回りを覆える襟で暖かさを確保。暖房の効いた室内などでは襟のボタンを外すことで、体感温度を調節することができます。

「タートネック」の暖かさとカジュアル感、ワイシャツのフォーマル感を併せ持ったハイブリッドな商品です。

新商品の「ラップネックカラー」、被災地の工房で生まれた初の商品です。

2011年3月11日、巨大地震と津波によって引き起こされた福島第一原発の事故。

原発が立地していた双葉町は、町全域が避難指示の対象となり「全町避難」を強いられました。

震災から11年半がたった2022年8月。町中心部の避難指示が解除され、ようやく人が住めるようになりました。

フレックスジャパンは今年7月、双葉町に新たな工房を開設しました。「ひなた工房双葉」です。

「再生」を目指す町で思い出の服のリメークなどの「再生」事業を手がけるほか、新商品の開発にも取り組んでいます。

工房は「雇用の場」としても期待されています。

「ラップネックカラー」は「ひなた工房双葉」による開発商品の第一弾です。

フレックスジャパン・矢島隆生社長:
「私たちの取り組みを通じて、双葉町に興味を持っていただいて、ぜひ双葉町に足を運んでいただければうれしいと思います」

「ひなた工房双葉」のオープンからおよそ4カ月。

現在は県内外から集まった従業員5人がオーダーシャツの製造などを行っているということです。

今後も新たな街づくりに取り組む双葉町から新たな商品の発信を続けていきます。

フレックスジャパン・矢島隆生社長:
「(双葉町は)まだ人が多く戻ってきていませんから、お店としていろいろ売れるようになるのはまだ先かなと思っていますが、私たちが新しい発信するときの『発信基地』にはしっかりなり始めている」

ラップネックカラーは県内ではプラトウ千曲店で販売しています。
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長野放送ニュース

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