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なぜ冬に?長野市でツバメ子育て中 例年は4月頃…野鳥の会「非常に珍しい」

この寒さの中、長野市の住宅では、ツバメが子育てをしています。野鳥の会によると、県内で冬場の子育ては非常に珍しく、住民も心配しながら見守っています。

3羽並んだツバメのヒナ。羽はまだふわふわ。にぎやかに鳴いています。

数分おきに親鳥がやってきては、大きな口をあけて餌をぱくり。

春から夏にかけて見かける光景ですが、撮影したのは11月29日です。

ここは長野市下駒沢の清水さんの住宅。

11月10日ごろ、駐車スペースの屋根につくられた巣で、ヒナが鳴いているのを見つけました。

ツバメは10年以上前から毎年この場所に巣をつくり子育てをしていますが、冬場は初めてだと言います。

清水タマ江さん(82):
「まさかとは思ったけど、(卵が)かえったんだと思って。(冬は)初めてだからびっくり」

10度を下回る寒さでもヒナは元気いっぱい。

巣のふちでよろめきながら翼をバタバタと動かす仕草もー。

巣立ちは近そうです。

清水タマ江さん:
「よかった、本当によかった。いつの間にか大きくなったから、よくこの寒さで餌があるものだと」

ツバメの生態に詳しい日本野鳥の会県支部の藤田伸二さんによりますと、ツバメは渡り鳥で、県内には4月頃に訪れて子育てをし、9月頃には集団で東南アジアに渡って越冬します。

冬に県内で子育てをするのは非常に珍しく、2021年、中川村で1例だけ確認されています。

藤田さんは「今年は暖かい日が続き、エサとなる虫が多かったのでは」としています。

ただ、この先はさらに寒くなり、餌も減ります。

清水さん夫婦は、早く巣立って、無事に冬を越してほしいと願っています。

清水タマ江さん:
「私は餌だけが心配。早く大きくなって、巣立っていってもらいたい」
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長野放送ニュース

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